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2022.02.10
体験談

東京都杉並区Oさん【前編】|コロナ禍1人でのお産/桜町病院

コロナ禍でご主人の立ち会いが叶わず、1人でお産をすることに不安を抱えていたOさん。計画無痛分娩にしたことで心に余裕を持てたそうです。出産前後のリアルな気持ちを伺いました。

【基本データ】

■name/Oさんご夫妻

■年齢/妻_32 夫_27

■お住まいのエリア/東京都杉並区

■家族構成/夫+妻+子ども(1名)

■出産施設/社会福祉法人聖ヨハネ会 桜町病院

■無痛分娩回数/1回

■出産費用総額/約70万円(出産基本費用約52万円+無痛分娩費用約8万円+追加医療費約10万円)

■無痛分娩実施時期/2021年

取材時期:2022年1月

友人の無痛分娩がきっかけで、自身も無痛分娩ができる病院を探すことに。

Oさん提供写真

interviewer: 無痛分娩を知ったきっかけは何でしたか?

妻: 友達が無痛分娩で出産したと聞いていたので、その時に「無痛分娩っていうのがあるんだ」と知りました。それで病院を決める時に、改めてその友達に相談してみたら「(無痛分娩)いいよ」と言っていたので、 無痛分娩ができる病院を探すことにしました。 

interviewer:お友達から聞いたのがきっかけで無痛分娩という選択肢を知ったんですね。

妻:そうですね。その子も私と同じで初めての出産だったんですけど「(無痛分娩にして)楽だった」と言っていたのも決め手の1つになりました。コロナ禍ということもあって「面会とか立ち会いができないから、無痛の方が安心じゃない?」というアドバイスももらって、じゃあ無痛にしようかなって。

interviewer:コロナ禍で面会や立ち合いができないことについては、1人で産まなきゃみたいな不安はありましたか?

妻:かなりありましたね。ちょうど緊急事態宣言が明けた時期だったので、病院によっては立会いができるところもあったんですけど、やっぱり数は限られていました。

全ての条件を満たす病院がなく、迷った病院選び。

interviewer:無痛分娩はどこの病院でされましたか?

妻:病院選びでは色々と迷ったんですが、最終的に桜町病院というところにしました。実家から近くて、自分もその病院で生まれたんです。

interviewer:ご自身もそこで生まれたんですね!色々と迷われたとのことですが、どのような基準で病院を選んだのですか?

妻:無痛分娩ができるところで、できれば面会・立会いもしたいと思ってました。桜町病院とは別に、実家の近くにいいと思った病院があったんです。でも親に相談したら「緊急で帝王切開とかになった際に不安だから、総合病院にしてほしい」と言われまして。そこは総合病院じゃなかったんですね。その点、桜町病院は総合病院だし、無痛分娩もできて実家からも近い!でも面会・立会いについては、できない可能性が高いと言われてちょっと悩みました。

interviewer:できない可能性が高いというのは?

妻:総合病院ということもあって、お産の時期に緊急事態宣言が明けていても、コロナ対策の為に面会・立ち会いも制限されるとのことで。

interviewer:なるほど。立ち合いをしたいのにできないとなると、悩ましいですね。

妻:そうなんです。もう1箇所、自宅の近くに無痛分娩も立ち会いもできる病院があったのでそこも候補に上がりました。うちの主人は看護師で勤務がシフト制なんですが、その病院は主人の職場からも近かったので立ち会える可能性も高くなると思って。でもそこはかなり費用が高いのがネックでした。そこは24時間無痛分娩可能な病院でしたが、総額80万円くらいかかるとのことでした。

interviewer:今度は費用面がネックになったんですね。最終的には何が決め手となって桜町病院を選んだんですか?

妻:桜町病院は実家からも近いし、自分が生まれた病院ということで馴染みがあったのが大きかったですね。昔から産科が強いと聞いていて、それもずっと頭の片隅にあったと思います。

interviewer:ご自身が生まれた病院で、自分の子供も産みたいっていう気持ちがありましたか?

妻:ありましたね。

interviewer:地元ならではですね。

妻:はい。費用も総額60万円とのことで安いと思いました。そこでお産をした地元の友達にも話を聞いたりして、最終的に桜町病院に決めました。

お産直後に発熱。予定外の出費が発生。

interviewer:実際の費用はいくらかかりましたか?

妻:約70万円です。

interviewer:内訳を教えていただけますか?

妻:出産基本費用が52万円と、無痛分娩費用が8万円です。私はお産の後に体調を崩して検査などで更に10万円かかったので合計で70万円です。

interviewer:ということは通常の無痛分娩だけだと60万円ということですね。費用についてはどう感じますか?

妻:都内の他の病院と比べると安いと思います。「自然分娩+8万円で痛くないなら払う!」って思いました(笑)。+20万円と言われていたらちょっと悩んだと思います。

interviewer:8万円で痛みを軽減できるなら安いと感じたんですね。

妻:はい、そうです。

interviewer:産後に体調を崩されたとのことですが、何があったんですか!?

妻:産んだ後に39度くらいの熱が出たんです。

interviewer:え〜!それは大変!

妻:採血したり点滴したり、先生に診てもらったのでプラスで10万円くらいかかりました。

interviewer:入院日数も延びたんですか?

妻:幸い入院日数は延びずに済みました。

interviewer:処置代でそんなに費用がかかるんですね。

妻:そうですね。コロナ禍での発熱だったので大部屋から個室に移動して隔離状態になりました。PCR検査も2回やりましたね。

interviewer:なるほど。個室になったり、検査があったりでその分プラスになったんですね。お産が終わったと思ったらまさかの発熱で大変でしたね。

妻:最初はお産の直後で興奮してるからじゃないかとも言われたんですけど、なかなか熱が下がらないので血液検査をしたら菌が入ったせいだと分かりました。膀胱炎にもなっていて、痛みがあったんですけどそれはおまたが裂けたせいだと思っていたら、膀胱炎の痛みだったんですね。膀胱炎になったことがなかったので分かりませんでした。

interviewer:発熱の原因は菌だったんですね。

妻:全部産科で対処してくれたんですけど、もしもっと何かあったら怖かったなと。総合病院で良かったなってその時思いました。

interviewer:適切な処置で大事に至らず、本当によかったですね。

情報収集はInstagramと友人から。

Oさん提供写真

interviewer:無痛分娩についてはどのように情報収集しましたか?

妻:instagramで無痛分娩のレポートを見たりしました。それから、周りに聞いてみたら意外と無痛で産んでいる友達がいたのでその子達にも話を聞きました。

interviewer:今はやっぱりみなさん、Instagramで体験談を探すんですね。

妻:そうですね。私もかなり活用しました。

interviewer:見つけたのは個人の方の発信ですか?

妻:「#無痛分娩レポート」みたいにハッシュタグで検索しました。でも麻酔を使うタイミングなど細かいところは病院によって違うので、そこは先生に質問しました。

interviewer:なるほど。無痛分娩をされたお友達は何人ぐらいいらっしゃったんですか?

妻:3人くらいです。コロナが流行りだしてから無痛を選んでる人がけっこう多いなーっていう印象を受けました。

interviewer:そうなんですか?!なぜですか?

妻:面会ができないからだと思います。1人で陣痛に耐えなきゃいけないのが怖いと。

interviewer:あ〜っなるほど!

妻:私も1人で苦しむのは嫌だなって(笑)。なのでそれは共感しましたね。

interviewer:そうですよね。入院から退院まで誰にも会えない、それに1人目のご出産だと余計に不安ですよね。

妻:友達の話では「産んでから余裕があるよ」とか「産む時に痛くないから、ちゃんと赤ちゃんの顔も見れたり、しっかり喜びを感じられるよ」みたいなメリットを聞くことができました。麻酔が効かない人もいるとか、デメリットももちろん調べたんですけど、私にはメリットの方が多いかなって思いました。

「奥さんの不安が解消されるなら」。パートナーも無痛分娩という選択に賛同。

Oさん提供写真

interviewer:Oさんが無痛分娩にすると言った際、パートナーやご両親はどんな反応をされましたか?

妻:「無痛がいいなら無痛にしなよ」と。主人はそんな感じです。

interviewer:ご主人、どうでしたか?

夫:コロナ禍で面会ができないのは分かっていたので、そしたら楽なほうがいいかなと思って。「好きなようにしたらいいんじゃない」って言いました。

interviewer:ご主人は看護師さんということですが、無痛分娩について事前知識はありましたか?

夫:無痛分娩の存在は知ってましたけど、産科の知識はないので詳しくは知らなかったですね。

interviewer:ネガティブなイメージはなかったんですか?

夫:デメリットが多少あるのは知っていましたが、それよりもメリットの方が奥さんにとって大きいかなと思って、特に反対はしなかったですね。

interviewer:デメリットとは?

夫:例えば麻酔が効きすぎちゃうとか、逆に効かなかったりとか。薬が奥さんに合う合わないというのが出るかもしれないっていうところですね。

interviewer:それではメリットというのは?

夫:メリットは奥さんの不安が解消されるっていうことですね。妊娠中から、普通分娩だと「耐えれない、耐えれない」と言っていたので(笑)。

interviewer:そうなんですね。不安だったんですね。

夫:自分は立ち合えないし、そういう風に不安を訴えていたので、無痛分娩にしてそれが解消されるならその方がいいかなと思いました。 

妻:立ち合いができないことで不安だったという意味ではコロナの影響は結構大きかったですね。あと、(看護師として働いている)主人が看護学生の時に産科の実習でお産に立ち会った時に、腕をめちゃくちゃ強く掴まれて痛かったっていう話しを聞いて(笑)。 

interviewer:ドラマみたい!

妻:それを聞いて、近くにいる看護学生の腕を思い切り握っちゃうほど痛いのか!とちょっとびびっちゃったところもありました。

interviewer:実際、不安だった痛みはどうでしたか?もしまたお産をするとしたらまた無痛を選びますか?

妻:そうですね、実際に無痛分娩を経験してみて、この感じだったら2人目も無痛がいいなとは思うんですけど・・・

interviewer:と言いますと?

妻:子宮口が5cm開くまで、麻酔無しで耐えつつもおせんべいを食べる余裕があったんですよ(笑)。陣痛が来たらピピピピーってなる機械があるんですけど、看護師さんが「陣痛来てるから結構痛いはずだけど大丈夫?」って。私は「まだ大丈夫です」という感じで。それで、自分は結構痛みに強いのかなって。それからすぐに麻酔を入れたのでもう痛みは感じなくなったんですが、まだ耐えれましたね。なので、次にもし自然分娩しか選べなくても自然で産めるかもしれないなぁって思ったりします。

interviewer:自然分娩もいけそうだと!

妻:痛みに強いんだったら、ちょっと自然分娩にも挑戦してみたい気持ちもあります(笑)。

interviewer:奥さまはそうおっしゃってますがご主人はどうですか?

夫:挑戦したいならいいと思います。

interviewer:奥さまがやりたいと言ったことに対して、なんでも賛成してくれる感じが素敵ですね。

妻:でも無痛分娩だったからか、産後の回復が早かったなぁって思います。自然分娩を体験していないのでなんとも言えませんが。

分娩当日の流れ。一番痛かったのは陣痛ではなく子宮口チェックのための内診だった。

interviewer:当日の流れを聞かせてください。

妻:入院用の荷物があったので、主人に病院まで一緒についてきてもらいました。入院手続きの前にPCR検査をして、主人はすぐ帰ることになるのかなと思ったんですけど、PCR検査が終わるまでは一緒にいることができました。陰性を確認して、主人はそこで帰宅。大部屋に行ってすぐ、お産用の服に着替えました。その日は分娩する人が私ともう1人しかいなかったので、陣痛室には行かずに分娩台に通されました。助産師さんに「荷物もお菓子も持って来てね」って言われました(笑)。

interviewer:なんか遠足みたいですね (笑)。

妻:リラックスする為にとのことで。スマホの充電器も忘れずにねと言われて、結構ゆるいんだなと思いました(笑)。

interviewer:リラックスも確かに大事ですよね。

妻:お部屋についてすぐに背中に麻酔を入れる管を入れて、ペタペタとテープで固定されました。すぐに麻酔を入れるわけではなく、いつでも入れられるように準備しておくとのことでした。その時の内診では子宮口の開きが3cm。ベッドと違って、意外と分娩台が硬いのが気になりましたね。

interviewer:既に子宮口が3cm開いていたんですね!

妻:ちょうどいいタイミングだったのかなと思いました。でもその時点では痛みは全然ありませんでした。

interviewer:おせんべい食べたんですもんね。パリパリと。

妻:はい、おせんべいパリパリ食べてて(笑)。

interviewer:子宮口が何cmまで開いたら麻酔を入れるとかは決まっていたんですか?

妻:具体的に何cmになったらというのは言われませんでした。陣痛が遠のいちゃう可能性があるから、全く陣痛がきてない状態では麻酔を入れないと言われました。お昼の11時ぐらいから促進剤を打ち始めました。

interviewer:背中に管を入れた状態で仰向けになると違和感がありませんか?

妻:全然違和感なく仰向けになれるんですよ。

interviewer:そうなんですね。普通に寝れるんですね。ベッドにもなるタイプの分娩台ですか?

妻:そうです。踏ん張る時に足を乗せる台があるじゃないですか。あれが横についていてリクライニングソファーみたいにもなります。

interviewer:ずっと産む姿勢だとしんどいですもんね。

妻:促進剤を打って、陣痛がちょくちょく来はじめました。ご飯の時間だったので食べて、その後内診したら子宮口が5cmになってました。

interviewer:きましたね。早いですね。

妻:そんなに痛くなかったんですけど、とりあえず麻酔を入れ始めてもらいました。眠かったので寝たい気持ちもありました。

interviewer:前日は寝れずに寝不足の状態ですもんね。

妻:はい。麻酔を入れてもらったら、もう全然痛くなくなって、そこからほとんど寝てました。

interviewer:お友達から聞いていたとおり、寝れたんですね。

妻:はい、すごい寝てました。15時くらいまで寝てたかな。かなりリラックスしてました。寝たり、おやつを食べたり自由にしてましたね。ところが夕方ぐらいから、お腹の中の息子のキックであばらのあたりがすごく痛くなって。その痛みで寝るどころじゃなくなったんです。

interviewer:えー!

妻:「この痛みには麻酔は効かないんですか?」って看護師さんに聞いたら、「それには効かないよ」って言われました(笑)。ほんとに折れるんじゃないかと思うくらい強く蹴っていました。

interviewer:妊娠期間中にも同じようなことあったんですか?

妻:いや!あんなに痛いのはなかったです。胎動くらいのキックはあったんですけど、あんなに強く蹴られたのは初めてで。後から聞いた話だと、骨が折れちゃう人もいるらしいです。ほんとに、私もそれぐらい痛かったです。

interviewer:すごいですね!折れちゃう人もいるんだ。痛そうですね。

妻:そこから痛みが増してきたので、麻酔もちょくちょくと2時間おきくらいに追加してもらいました。

interviewer:分娩の最中、痛みはずっとありましたか?

妻:陣痛の痛みは全くなかったです。陣痛の痛みが分からないとイキめないって言われてたんですけど、陣痛が来ると赤ちゃんがすごい蹴るんで、それでイキむタイミング分かりました。「今!今イキんで!」って言われるんですよ。

interviewer:お腹の張りと一緒に蹴りも感じて、それが分かるからイキむタイミングも分かったと。

妻:なんとか分りました。でもそれがなかったら分からなかったかなぁと思います。

interviewer:痛みは全然なかったって感じですかね?

妻:そうですね、私は全然痛くなかったですね。麻酔を打ってから陣痛の痛みはずっとないままでした。

interviewer:痛みがない中でイキんだんですね。

妻:子宮口が全開になるちょっと前くらいに助産師さんとイキむ練習をしました。「うーんってやるんだよ!」「上手上手!じゃあやってみようか!」みたいな感じで。

interviewer:練習ってどうやるんですか?

妻:普通にイキむのと一緒なんですよ。陣痛が来る度に2回くらいイキむっていうのを40分間くらいやって赤ちゃんが出てきました。そうそう、一番痛かったのは、陣痛じゃなくて内診でした。

interviewer:内診ですか!

妻:麻酔を入れる前で1番痛かったのは内診です。研修医がいたので、本来なら1回で済むところを、研修医もやるから2回やるんです。「本当に無理だぁ!」と思ったんですけど、麻酔を入れたら内診も全然痛くなりました。

interviewer:内診って、子宮口が何cm開いているかを見るっていうことですよね?

妻:そうです。それが1番痛かったです。

interviewer:そこが1番痛いんだ!

妻:すごく痛かったので、麻酔打ってからは痛みが無くなったのがよかったです。でも痛みを感じていない中でイキんだのが下手だったのか分からないですけど、途中で赤ん坊が詰まっちゃったんですよ。吸引にはなりませんでしたけど、ちょっと頭が伸びちゃって。助産師さんには「頭が伸びてるけど気にしないでね」と言われました。その時も詰まってる感覚はありました。

interviewer:赤ちゃんの頭は柔らかいですもんね。生まれてくるときの感覚はあったんですね。

妻:あります。痛くないけど、詰まってるとか下に降りてきてるなっていうのは何となく分かりました。 出てきた時も、にゅるんとしたのがなんとなく。

interviewer:分かるんですね。

妻:なんていうんだろうなぁ。感覚はあるけど痛くないんですよ、ほんとに。

interviewer:不思議ですね、分かるけど痛くないんですね。

妻:そうなんですよ。足も麻酔で全然動かないんですけど触ると分かるんですよ。全く何も感じないわけではないんです。

後編に続く。

東京都杉並区 Oさんの無痛分娩体験談【後編】 |麻酔が切れた後にまさかの発熱と失神。

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