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2022.07.15
体験談

千葉県松戸市Aさん 15年前に埼玉県で無痛分娩/深谷産婦人科医院

2022年現在から15年前となる2006年に、埼玉県への里帰り出産で無痛分娩をしたAさん。切迫早産による2ヶ月間の入院を経て、そのまま無痛分娩をされたそうです。

【基本data】

■name/Aさん

■年齢/41

■お住まいのエリア/千葉県松戸市

■家族構成/夫+妻+ 子ども(3名)

■出産施設/医療法人社団 いちご会「 深谷産婦人科医院

■無痛分娩回数/1回

■出産費用総額/約45万円(出産基本費用約35万円+無痛分娩費用約10万円)

■無痛分娩実施時期/2006年

取材時期:2022年7月

無痛分娩をオススメしてくれたのはお姑さん

Aさん提供写真

interviewer:3人のお子様がいらっしゃるとのことですが、それぞれ出産された年を教えていただけますか。

Aさん:2006年に長男、2009年に次男、2014年に長女を出産しました。無痛分娩で出産したのは長男になります。

interviewer:下のお子さん2人は無痛分娩ではなかったのですね。

Aさん:そうなんです。2人目、3人目も無痛分娩を予定していたんですが、お産の進みが思ったよりも早くて無痛分娩の処置が間に合わずに自然分娩で出産しました。

iinterviewer:無痛分娩を知ったきっかけを教えてください。

Aさん:それが、きっかけはお姑さんなんです。

interviewer:えっ!お姑さんですか!

Aさん:はい、そうなんです。驚きですよね。お姑さん自身がお産の時にすごく痛くて大変な思いをしたそうで「ボーナスを全部つぎ込んででも、もう絶対に無痛分娩にした方がいいわよ!」と言われたのがきっかけでした(笑)。

interviewer:Aさんがご出産された15年前は、まだ今ほど無痛分娩が浸透していなかったのではと思います。そんな中、1世代上に当たるお姑さんから無痛分娩の提案というのはなかなか珍しいパターンだと思いますが、どうでしょうか。

Aさん:そうですね、どちらかというとお姑さんはあまり一般常識にとらわれない方かもしれません。

interviewer:お姑さんのアドバイスを受けて、すぐに決断されたんですか?

Aさん:妊娠した頃は就職3年目で、ちょうど仕事も波に乗ってきて充実している時期だったんですね。なので妊娠中も体調に気をつけつつも、いかに仕事のパフォーマンスを下げずにいられるかということに注力していたくらいで。

interviewer:ご自身のお産のことよりも、仕事のパフォーマンスを維持することにフォーカスしていたんですね(笑)。

Aさん:そうなんです(笑)。完全に仕事人間ですね。そういう感じで、妊娠・出産について深く考えたり、産後はどういう生活になるのかとかといったことをじっくり考えていませんでした。お産については「安心安全に産めればいい」と思っていましたので、お姑さんから、無痛分娩は「ボーナスを全部つぎ込んでもいいくらい価値があるもの」と聞いて「じゃあやってみようかな」と無痛分娩にすることに決めました。

interviewer:無痛分娩に抵抗はありませんでしたか?

Aさん:大学で英文科だったこともあり、海外でお産をした友人が何人かいたんですが、みんな無痛分娩でした。なので、海外では無痛分娩が主流の国もあるという知識はありました。

interviewer:無痛分娩はAさんにとって身近だったんですね。

Aさん:はい。私は痛みが本当に怖くて。歯医者さんに行く際も麻酔をしてくれないところには絶対に行きません(笑)。痛みを頑張って我慢する必要はないという考えでしたね。麻酔をすることにも抵抗は全くありませんでした。

interviewer:無痛分娩にすると聞いた時の、ご主人の反応はどうでしたか?

Aさん:「そうなんだね、好きにしたらいいよ」という感じで後押ししてくれました。

interviewer:Aさんのご両親の反応はどのような感じでしたか?

Aさん:母は「お産の痛みを感じないことで、その後の子育てに何か影響はないのかしら」という心配もあったみたいですが「産むのはあなただから。好きに選びなさい」と言ってくれました。

interviewer:ご両親も、Aさんの選択を後押ししてくれたんですね。

Aさん:子供が1歳になる前、保育園に預けて仕事復帰をするという際に、父が「大丈夫なのか?」と口を出したことがあったんですが、すかさず母から「そう言うなら、あなたが子供の面倒を見てくれるの?」と言われていました(笑)。両親も考えや意見はいろいろとあるみたいですが、最終的には「本人が良いと思うように決めなさい」と、いつも私の意見を尊重してくれます。人が決めたことに対して、自分の意見を必要以上に押し付けることはないんです。仮にもし何かを言われても反論すると思いますが(笑)。

interviewer:素敵なご両親ですね。無痛分娩を選択する際、親御さんやパートナーの理解を得られなくて悩むケースも少なくないと聞きます。

Aさん:それについては、ちょっと厳しい言い方かもしれませんが「周りに反対されたくらいでブレていたら母親できませんよ」と言いたいです(笑)。

interviewer:たしかに!その通りかもしれません。

Aさん:価値観は人それぞれで、100人いたら100通りの意見がありますよね。周りの意見にいちいち左右されていたら、そのうちママはノイローゼになってしまうと思うんです。自分の選択に自信を持って、結果まで全てを受け入れる覚悟を持つことが大切だと思います。分娩方法についても選択時点で「自分にとってベストな選択をしたのだから、これでいいんだ!」と思えないと、その後の育児でもぶれることになると思うんです。

interviewer:お産の方法について、しっかりと自身の納得のいく選択をすることで、その後の育児の自信にも繋がるということですね。

Aさん:はい。出産後にも、育児においてママが選択を迫られる場面ってたくさんあるじゃないですか。例えば、母乳で育てるのかミルクで育てるのかとか、離乳食はどうやって進めていくのかとか。初めてのことだらけですよね。

interviewer:本当に、そうですね。

Aさん:いろんな情報や意見の中から、最終的には「自分はどうしたいのか」という軸で選択することが大切になってくると思います。出産方法の選択がその第一歩とも言えるかもしれません。

海外生活で気がついた「日本の当たり前が全てではない」

Aさん提供写真

interviewer:学生の頃はやはり海外の文化に触れる機会が多かったのでしょうか。

Aさん:そうですね。夏休みや春休みといった長期のお休みを利用して、ニューヨークやニュージーランドなど10ヶ国以上を訪れました。日本では言いたいことをストレートに言うと叩かれますけど、海外では「アジア人なのに意見がしっかり言えるのは珍しい」と好意的に受け入れられました。その経験から、日本での「当たり前」は場所が変われば当たり前じゃないんだということを学んだんです。だから様々なケースにおいて、日本では良しとされていないことでも、もしかしたら海外では違うんじゃないかなというのは考えますね。無痛分娩について言うと、当時日本ではまだ「痛みを感じないで産むのはどうなのか」のような価値観があったように感じます。でもアメリカでは無痛分娩は分娩方法のスタンダードだったりするんですよね。

interviewer:1つの国の常識にとらわれないことで、選択肢の幅も広がるということですね。

Aさん:はい。私はいつも、日本の中での選択肢に留まらず、色々と比べた上で自分が1番楽で居心地が良いと感じることを選ぼうと思っています。とは言っても、一般論みたいなものを大事にする自分もいます。破天荒な事をして人に嫌われたくないとか、変な風に思われたくないとか、もちろんそういう面もあります。でも、経験上、自分は本当は選びたくないことだけど、人の目を気にして選んでしまったりすると結局心がしんどくなるんですよね。

interviewer:自分の心の声を聞くことが大切なんですね。

Aさん:そう思います。自分にもそういう経験があるからこそ、本当に望んでいることを選択することが大切だと思うんです。

無痛分娩について心配はなかった。自分で選択したことなのであとは委ねるだけ。

無痛分娩でお生まれになったご長男。現在はもう高校生/Aさん提供写真

interviewer:病院探しはどのようにされましたか?

Aさん:里帰り出産をする予定だったので、埼玉県で探しました。ネットで無痛分娩ができる病院を探して見つけたのが埼玉県深谷市にある「深谷産婦人科医院」でした。深谷市は「ふっかちゃん」というご当地キャラが人気で、ネギが有名なところです。

interviewer:ふっかちゃん!知っています。無痛分娩の費用はおいくらでしたか?

Aさん:約10万円でした。

interviewer:今の相場から言っても良心的な値段ですね。

Aさん:はい、そう思います。

interviewer:お産のお話を聞かせてください。

Aさん:切迫早産と診断されて、薬を飲んでいたんですが、頸管長(けいかんちょう)がどんどん短くなってしまって妊娠8ヶ月で入院したんです。

interviewer:お仕事に集中していたとおっしゃっていましたものね。赤ちゃんからの「ママ少し休んでね」というサインだったのかもしれませんね。

Aさん:そうだと思います。なのでお仕事は強制終了となりました(笑)。

interviewer:入院期間はどれくらいでしたか?

Aさん:結局産まれるまで、2ヶ月くらい入院していました。ずっとウテメリンというお薬の点滴をしてたんですが、無事に正期産に入ったということでその点滴を外したらその当日に陣中が来ちゃったんです。

interviewer:点滴を外してそんなにすぐ陣痛が来たんですか!

Aさん:そうなんです。一旦退院する予定が、そのままお産になりました。

interviewer:急な展開ですね。

Aさん:陣痛がきて、麻酔をすぐに入れてもらいました。

interviewer:どれぐらいのレベルの痛さで麻酔を入れてもらったんですか?

Aさん:「少し痛いかも」と感じるくらいですね。事前に麻酔をいれるためのチューブをセットするために背中を丸めて屈む必要があるんですが、陣痛が強くなってくると痛みで屈みづらくなるんです。「余裕があるときにやりましょう」ということでチューブも早めにセットしてくれていたので良かったです。

interviewer:麻酔を入れるタイミングについて、事前にどのように説明を受けていましたか?

Aさん:「痛くなってきたら脊髄に注射を入れます」と言われていました。

interviewer:病院にいる時に陣痛が来たことで、ほとんど痛みを感じることなくすぐに麻酔を入れることができたんですね。

Aさん:そうなんです。痛くないので、看護婦さんと普通に雑談する余裕がありました。

interviewer:お産を控えて、どんな心境でしたか?

Aさん:2ヶ月間ずっとベッドで安静にしていて本当に暇だったので、やっと点滴が取れて退院できるとなって嬉しかったです。「まずはショッピングに行きたい!」と思いました(笑)。結局、陣痛がきて帰れなかったのですが。

interviewer:ショッピング!(笑)。分娩に対する不安はなかったんですね。

Aさん:そうですね、お産について心配はしていませんでした。なんと言うか、もう流れに身を委ねる覚悟ができていました。先生の言うことをしっかり聞いて、あとは自分と赤ちゃんにストレスがない状態でお産をするだけと考えていたので。

interviewer:心は落ち着いていらしたんですね。

Aさん:病院を選ぶ段階でいろいろ調べているし、少しでも不安な点があれば選んでないので。

interviewer:納得して選んでいるから後は安心して、お産に集中するだけということですね。

Aさん:そうです。

interviewer:お産には何時間位かかりましたか?

Aさん:約23時間です。朝の10時くらいにウテメリンの点滴を抜いて30分くらいで陣痛が来たんですが、微弱陣痛が長くて産まれたのは翌日でした。

interviewer:23時間も!痛みはありましたか?

Aさん:お腹の具合が悪い時にキュキュキュっとなるあの感じがうっすらと続くんですが、痛くはないです。普通にお腹の具合が悪い時や生理中の方がよっぽど痛いんじゃないかなという感じです。

interviewer:余裕を感じます。

Aさん:初めてのお産でしたが、イキみ方やタイミング、呼吸の仕方が上手だと先生に褒めてもらいました。痛みがない分、冷静でいられたので上手くできたんだと思います。

interviewer:朝方に産まれたとのことですが、夜中は寝れましたか?

Aさん:さすがに眠くなって、寝たり起きたりしていました。

interviewer:寝る余裕もあったんですね。朝方、いよいよお産が始まった時はどんな様子でしたか?

Aさん:お腹にグゥーっと圧力がかかってくる感じで、パンパンに張るんですね。「今までの感じと違うな。これが陣痛ってやつかな」と思いました。後は先生が子宮口の開き具合を確認しながら「イキんでいいよー」「それ以上イキまないで」や「ちょっと空気吸って」等と指示してくれるので、それに合わせました。お産は全然疲れなかったですね。

interviewer:とても落ち着いた中でのお産だったんですね。23時間という長時間にも関わらず、疲れを感じなかったとのことで驚きです。

Aさん:はい、その後の2人のお産の時と比べても、1人目の無痛分娩は産後の回復が早かったように思います。痛みを感じるとその分疲れるんだなぁと思いました。

interviewer:生まれてくる瞬間の感覚はありましたか?

Aさん:痛みはないんですが、圧迫感や何かが出ていく感じはありました。

interviewer:胎盤が出ていくような感じも分かるんですね。

Aさん:そうです。

interviewer:お産が終わってからの流れを教えてください。

Aさん:すぐに車椅子で病室に移動しました。看護師さんが全て手伝ってくれてスムーズでした。

interviewer:下半身はいつから自分で動かせるんですか?

Aさん:麻酔が効いてるのは足の付け根ぐらいまでだったので、足は動かせました。

interviewer:そうなんですか!足は動くんですね。

Aさん:はい、お産の時も「足を開いて〜」と言われたときに自分で開けました。

interviewer:足を触ると感覚はあるということですか?

Aさん:薬の量によるのかもしれませんが、私は感覚がありましたね。

interviewer:分娩から退院まで何日でしたか?

Aさん:7日間です。

interviewer:結構長いですね。

Aさん:当時は7日が普通でしたね。

interviewer:なるほど、今は4〜5日が多いですものね。では7日間しっかりお休みされたんですね。

Aさん:そうです。毎日美味しいご飯をいただいて、沐浴の仕方もしっかり教えてもらってという感じで至れり尽くせりでした。

interviewer:深谷産婦人科医院の良かったポイントを教えてください。

Aさん:個人病院なので、いつでも院長先生が対応してくれる点です。大きい病院でありがちな、健診の度に先生が違って、同じことを何回も聞かれるというようなことがないのが良かったです。それから近くの大きい病院と提携しているので、何かあっても安心だと思えました。あとは、看護師さんとも距離が近いので仲良くなり、入院中は一緒にトランプをしたりして楽しかったですね(笑)。

interviewer:すごくアットホームな感じですね。

Aさん:そうそう、すごくアットホームでした。

interviewer:出産後、体力が普通に戻ったと感じたのはどれぐらいの期間でしたか?

Aさん:退院後は2ヶ月以上ぶりに外に出れたということもあって、産後10日くらいで息子を親に預けて旦那さんとデートしに行きました。それくらい元気でした。

interviewer:久しぶりのお外、嬉しいですよね!母子共に健康で退院して、旦那様とお祝いデートができてよかったですね。

Aさん:本当です。

2人目と3人目は結果的に自然分娩で。

3人のお子様の写真/Aさん提供写真

interviewer:2人目と3人目のお子さんは無痛分娩を予定されていたけれど、結果的に自然分娩とのことでしたが何があったんですか。

Aさん:2人目の時は、上の子の保育園のこともあったので自宅近くの病院を選びました。その病院は自然に陣痛が来てから麻酔を入れるスタイルだったんです。いざ陣痛が来てからのお産の進みが早くて、病院に向かうタクシーの中で産まれそうになってしまって大変でした(笑)。病院についた時にはもう産まれる寸前で。麻酔の処置をする時間もなくすぐに産まれちゃったという感じです。

interviewer:タクシーで、ですか!病院に間に合ってよかったですね。タクシーの中ではどんな心境でしたか?

Aさん:1人目で陣痛を味わってないので「こんなに痛いの?!」と驚きました。1人目は23時間かかったこともあって「最初からこんなに痛かったら、この後私はどうなるの?!」と不安になりました(笑)。初めてのことで、今自分がどの痛みのレベルに達しているのかが分からなかったんです。

interviewer:その時は、まさかそのすぐ後に産まれるとは思っていなかったんですね。

Aさん:そうなんです。後から思えば、結局その痛みがMAXだったんですね。病院に着いたら先生が車椅子を用意して待っていてくれました。到着してすぐ「先生!無痛にしてください!」ってお願いしたんですが「これは、麻酔が効く前に産まれるので無理ですね」とのことで(笑)。

interviewer:無痛分娩ができなかった時のAさんのお気持ちは?

Aさん:残念な気持ちも少しありましたが「MAXの痛みでもこんなものか」というのが正直な感想でした。そんなに怖がらなくても大丈夫だったなと。自分で思っていたほど、痛みに弱くもなかったのかもしれません。

interviewer:実際にはどのくらいの時間で産まれたんでしょうか?

Aさん:母子手帳の、お産にかかった時間を書く欄には「30分」と記載されました。1人目と違う点で言うと、イキみを逃すのが一番きつかったです。無痛分娩の時は何度も逃せたんですが、2人目の時は「もう無理です!もう産んでいいですか!?」って何回も聞いてしまいました(笑)。

interviewer:お1人目の時には感じなかった、イキみ逃しの大変さは感じなかったんですね。

Aさん:そうなんです。

interviewer:3人目のお産のお話もお聞かせください。

Aさん:2人目の時も切迫早産で約1ヶ月入院したこともあって、3人目の時は早産のリスクが一番の心配事でした。なので高度医療が充実していることを病院選びの第一条件としました。万が一予定よりも早く産まれてしまっても、最善かつ適切な処置ができるようにとの考えです。

interviewer:病院選びの時点では無痛分娩に対応していることは絶対条件ではなかったんですね。状況に合わせて病院を選ぶ基準も変化していったんですね。

Aさん:そうですね。あとは2人目のお産で体感した陣痛のMAXの痛みが想像していたよりも痛くなかったというのも大きかったですね。「これなら切迫早産で入院しているときの方がメンタル的にはしんどいなぁ」と思いました。陣痛は苦しかったけど、そんなに長い時間ではなかったなと。「3人目のお産はさらにその半分の時間になる」と先生から言われていたのもあって、3人目は自然分娩でもいけそうだなと思いました。

interviewer:それくらいの時間なら耐えられそうと思われたんですね。

Aさん:はい。なので3人目は痛みに耐えられそうになかった場合には当日に無痛分娩に切り替えるということにしました。

interviewer:無痛分娩に柔軟に対応可能な病院だったんですね。

Aさん:そうなんです。大きい病院だったので選択肢の幅も広かったんだと思います。

interviewer:実際のお産の痛みはどうでしたか?

Aさん:陣痛がある程度強くなってから麻酔を入れるスタイルの病院だったので、それまで我慢しなくてはいけないのがきつかったです。1人目の時のように、すぐに麻酔を入れてくれる方がいいと思いましたね。

interviewer:なるほど、その違いは大きいですね。

Aさん:そうなんです。先生が麻酔のGOサインを出した頃には、先生の読みに反してお産が急に進んで麻酔の処置が間に合わなかったんです。最終的には麻酔なしで産まれました。でも麻酔なしでのお産も想定はしていたので後悔はありません。

interviewer:誘発分娩とのことですが、自然な陣痛との違いはありましたか?

Aさん:あれは辛かったですね。うまく言えないんですが、人工的に陣痛を起こしているので、急に痛みが来るんです。誘発はもうやりたくないですね。やるのであれば無痛分娩とセットがいいです。

無痛分娩、自然分娩、どちらで産んでも子供は可愛い。周りの意見や情報に流されないで。


Aさん提供写真

interviewer:それでは最後に、Aさんが感じた無痛分娩のメリット・デメリットを教えてください。

Aさん:メリットは「自分のタイミングで呼吸ができる」「イキみ逃しが楽にできる」「痛みによるストレスがない」「リラックスできる」「出産を味わえる余裕ができる」という感じでしょうか。産後の回復も早いと思います。産後、周りのサポート体制が万全でない人には特にオススメしたいですね。実家が遠いなどの理由で上の子を預けられなかったりして、産後にゆっくりしていられない場合に備えて、無痛分娩で体力を温存するといいと思います。

interviewer:デメリットは何かありますか?

Aさん:デメリットは・・・私はないと思います。あえて挙げるとするならお金がかかるくらいでしょうか。他には思いつきません。

interviewer:最後に「無痛分娩PRESS」の読者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

Aさん:もしお産方法について悩んでいる方がいらっしゃったら、いろんな情報を得た上で最終的には「自分で決める」ということを大切にしてほしいと思います。「自分はどうしたいのか」「自分は何を選べば心地が良くて後悔がない選択ができるのか」と自分の心に耳を傾けてみてください。3人のお産を通して、無痛分娩も自然分娩も経験した上で言えることは「どちらの産み方を選んでも子供は可愛い」ということです。自分の声に耳を傾けて、納得がいくお産のスタイルを選択してほしいです。

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