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2021.12.27
体験談

東京都三鷹市Fさん 難産を経験し、2人目は無痛分娩に/久我山病院

1人目は自然分娩で40時間の難産を経験したFさん。2人目は絶対に無痛分娩にしようと心に誓ったそうです。実際に無痛分娩を体験してみた結果は、果たしてどうなったのでしょうか。

基本データ

■name/Fさん

■年齢/36

■お住まいのエリア/東京都三鷹市

■家族構成/夫+妻+子ども(2名)

■出産施設/久我山病院

■無痛分娩回数/1回

■出産費用総額/60万円台(出産基本費用約53万円+無痛分娩費用約12万円)-42万円(出産一時金)

■無痛分娩実施時期/2021年

取材時期:2021年11月

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1人目の出産は自然分娩で40時間の難産。今思えばちょっと出産をなめていた。

Fさん提供写真

interviewer:無痛分娩を知ったきっかけを教えて下さい。

Fさん:お兄ちゃんの奥さん(義姉)が最初の子供を出産する際に無痛分娩を選択していて、それで知りました。

interviewer:なぜご自身も無痛分娩にしようと思ったのですか?

Fさん:1人目の時は無痛分娩にしようとは思わず、自然分娩をしたのですが、かなり大きめだったこともあって、40時間も陣痛と戦いながら出産したんです。結構な難産だったので「次回は絶対無痛にしよう!」と産んだ瞬間に心に決めました。

interviewer:40時間かかったということですが、何日間ですか?

Fさん:土曜日の夜中3時に陣痛がきたんですが、丸1日経っても生まれませんでした。そのまま日曜日の朝を迎えたんですが、まだ生まれて来なくて、ずっと痛くて。「昼には生まるんじゃないか」と思ったんですが、それでも生まれない。結局分娩室に移動したのが日曜日の15時くらいで、生まれたのが17時でした。

interviewer:で、生まれた時にはもう?

Fさん:「(次は)絶対無痛にするっ!」って。

interviewer:陣痛中にも無痛分娩のことは考えていましたか?

Fさん:陣痛中は「早く生まれて~!」としか思っていませんでした。もう辛すぎて「帝王切開して~!」と先生に懇願していましたね。 先生には(ママも赤ちゃんも)どっちも元気だからダメ!」と言われました。「こんなに苦しんでんのにダメなの?」と思いました(笑)。

interviewer:帝王切開を自ら懇願するほど苦しかったんですね。

Fさん:はい。もう「次は絶対に無痛分娩で産む」と心に誓いましたね。

interviewer:1人目はなぜ無痛分娩を選択しなかったのですか?

Fさん:無痛分娩のことは知っていましたが、お産する予定の病院でも無痛分娩ができるとは思っていませんでした。病院を決めた後で、実は無痛分娩もできる病院だということを知りました。

interviewer:通っていた病院でも無痛分娩ができると分かった後、無痛分娩を選択しなかったのはなぜですか?

Fさん:変更できるということを知らなかったんです。それに「バースプラン」というようなものも「バースプランって何?」という感じで全然分からない状態でした。もちろんネットで調べればいっぱい情報は出てきますが、2019年の8月に結婚式をして、めちゃくちゃ忙しかったんです。8月に結婚式、それから結婚式の1週間後に引っ越しをして、9月にようやく落ち着いたという感じでした。予定日が12月14日だったので、お産までもう3ヶ月を切っていました。無痛分娩への切り替えも間に合ったのかもしれませんが、知識も全くなかったこともあり「もういいや、まぁ安産でしょう!」と思ったんです。運動もそこそこしていたし、ヨガで呼吸法もやっていたので「大丈夫でしょう」と。ちなみにヨガについては、普通のヨガではダメだということが後から分かりました。「安産ヨガ」というのがあって、呼吸法が全然違うんです。普通のヨガの真逆なんですね。なのに(普通の)ヨガをやっていたから大丈夫。出産は短時間で終わるだろう」と、今思えばちょっと出産をなめていましたね。

interviewer:出産の直前がとても忙しくて、深く考える余裕がなかったんですね。

Fさん:そうなんです。考えるヒマがありませんでした。

「またここで産みたい!」大好きな「久我山病院」で、2人目の無痛分娩へ。

Fさん提供写真

interviewer:2人目の無痛分娩ではどのように情報を集めましたか。

Fさん:特に調べていないんです。担当の先生に「無痛が分娩したい」と伝えたら「いいよ~」と言われました。「久我山病院」での無痛分娩のやり方やリスクについて必ず説明されるので、それはしっかり受けました。

interviewer:それはどんな感じで説明されるんですか?説明会等があるのでしょうか?

Fさん:検診中に説明をしてくれます。普段通り内診やエコーを見てもらってから「じゃあ説明するね」という感じです。

interviewer:説明は何分ぐらいあるんですか?

Fさん:10分もありませんでした。説明用紙がちゃんと用意されていて、リスクについてなどを説明されます。「いろいろリスクはあるけど、結局、出産自体がリスクだからそんなに心配しなくていいよ」「無痛分娩だからこういうリスクがあるけど、別に怖がることではないよ」などとちゃんと説明してくれたので安心感がありました。私、担当の先生が大好きなんです。

interviewer:先生との信頼関係がしっかりしていたというのも大きそうですね。あまり調べたりしなかったとのことですが、先生のお話し以外には情報収集は一切しなかったのでしょうか?

Fさん:webで見られる育児漫画で「ninaruポッケ」というのがあるんですが、いろんな漫画が見れるんです。そのサイト内で「無痛分娩」というキーワードで検索すると、無痛分娩レポみたいなのが見れるんですよね。他にはGoogleで検索で出てきた「私の場合の無痛分娩」みたいな、そういうものは見ました。

interviewer:無痛分娩について、心配なことはありましたか?

Fさん:心配があんまりなかったんです。私は楽観的な方かもしれません。「無痛分娩で麻酔したら下半身付随になるんじゃないか?」とかよく耳にするかもしれませんが、それは稀なことだと分かってるので、それ以上調べるつもりはあまりありませんでした。何かやる際には必ずリスクはつきものなので。だからそんなに、特別心配してなかったかもしれません。

interviewer:「久我山病院」を選んだきっかけはなんですか?無痛分娩の病院選びの基準は何でしたか?

Fさん:無痛分娩ができるから「久我山病院」を選んだ訳ではなくて、単純に家から1番近い総合病院が「久我山病院」だったんです。私の中で一番重要だったのは「近さ」でした。1人目も「久我山病院」で産んだので2人目も病院を変えるつもりはなかったですね。担当の先生がちょっとゆるい感じだったんです。それにすごく信頼感のあるいい先生で。1人目の時、お産の最中はすごく辛かったけど、産後は楽しかったんですね。だから、2人目の時も「ここがいいな」と思っていました。

interviewer:近さが一番とのことですが、2人目の時にもし「久我山病院」で無痛分娩ができなかったらどうしてましたか?無痛分娩をするために他の病院をわざわざ探したと思いますか?

Fさん:無痛分娩を選ぶか、好きなスタッフ(病院)を選ぶかですね・・・。その状況にならないとわからないですね。

interviewer:長男のご出産の時「産後が楽しかった」とおっしゃったのがとても気になります。何が楽しかったのでしょう?

Fさん:個室と大部屋を選べるのですが、私は大部屋(4人部屋)を選びました。そこで同室の女の子たちと仲良くなりました。あの時はまだコロナじゃなかったので、みんなで朝食も一緒に食べることができたんですが、新しく来た子に「どうだった?どうだった?!」と聞いたりして、そんな感じでどんどん仲良くなりました。私が産んだ当日と前日までは初産の人が多かったので、初産ネタで盛り上がりました。次の日は経産婦さんが入ってきて、経産婦ネタとかもいろいろ聞いたりして。産後って元気なんですよね(笑)。

interviewer:40時間の陣痛に耐えたFさんが元気だったというのはすごいですよね!

Fさん:確かに、私は体力の回復が早かったです。

interviewer:そういうことがあったから「またここで産みたい」と思ったんですね。

Fさん:はい、楽しかったんです。高校の同級生の妹が偶然同じタイミングで入院だったりして。そういうのもあってやっぱりすごく楽しくて。

「久我山病院」の無痛分娩スタイルとは

Fさん提供写真

interviewer:無痛分娩は病院によって色々とやり方が違うのですが、Fさんが体験した無痛分娩はどんなものでしたか?

Fさん:「久我山病院」では麻酔科医は24時間常駐ではなく、平日の日中帯しかいません。なので計画無痛分娩ですね。分娩中に聞いた話によると、無痛分娩の予約は1日1人みたいです。3人の麻酔科医で回してますと言っていました。

interviewer:ちゃんとそういう細かいところまで教えてくれたんですね。

Fさん:はい。質問には丁寧に答えてくれる病院でした。

interviewer:計画無痛分娩で何か心配なことはありましたか?

Fさん:心配だったのは、土日や深夜に陣痛が来たら、もう自然分娩するしかないという点です。

interviewer:自然分娩になった場合、費用はどうなるんですか?

Fさん:通常の分娩費用53万円くらいに深夜料金や休日料金が追加になります。自然分娩になるので、無痛分娩費用はもちろんかかりません。

interviewer:パートナー、ご主人、親御さんなどの近しい人に無痛分娩することを伝えた時どんな反応でしたか?

Fさん:「いいんじゃない」という感じで特に誰も反対しませんでした。お兄ちゃんの奥さんが無痛分娩だったので、無痛分娩に対する免疫ができていたんですね。ただ、お兄ちゃんの奥さんは、誘発剤を打っても陣痛が来なくて一度家に返されたんです。そういうこともあるんですよね。それから1週間後に自然に陣痛がきて、そのまま普通に自然分娩になってしまって。赤ちゃんの頭がつっかえて結局帝王切開になったんです。

interviewer:お義姉さんは結局無痛分娩ができなかったんですね。親御さんはお義姉さんの時も無痛分娩に対して何も言わなかったのでしょうか?

Fさん:それは知らないんですが、お義姉さんは看護師さんなんです。なので知識がある上で無痛分娩を選択しているというのを親も分かっているので何も言わなかったんじゃないのかなと思います。元々あまり言うタイプじゃないというのもあるかもしれません。

interviewer:Fさんとしても無痛分娩についてとやかく言われることもなくてよかったのではないですか?

Fさん:そう、ラッキーでした!(笑)

interviewer:他にも友人など周りの人に「無痛分娩をします」と言う時は不安はありましたか?

Fさん:なかったです。

interviewer:周りのお友達の反応はどうでしたか?

Fさん:「いいなぁ!」「どうだったか教えて!」という感じでみんな興味深々でした。産んだ後は「どうだった?どうだった?」と聞かれました。

interviewer:無痛分娩をする前に、不安なことや疑問はありましたか?

Fさん:「久我山病院」は計画無痛分娩という話をしましたが、だいたい予定日の2週間くらい前に出産日を設定します。1人目を産んだ時は、予定日より1週間前に生まれたんですが、2人目もその傾向があるんじゃないかというのは不安になりましたね。ちなみに1人目は予定日より早く生まれたにも関わらず体重が3904gもあり(妊娠糖尿病だったというのもあるんですが)「あれ?新生児ってこんなに大きいんだっけ!?」とビックリしたのを覚えてますね(笑)。

interviewer:それは大きい!

Fさん:だから出産日を最初に提案された日付(1週間と2~3日前)に設定するのは少し不安だったので、もう1週間前にお願いすることにしました。

interviewer:「無痛分娩ができなくなるんじゃないか」というのが不安だったんですね。

Fさん:そうです。「予定より早く出て来ちゃ困る!」と(笑)。結局2人目はそんなに早い日に設定したのに3314gで生まれました。大きくないですか?!

interviewer:2人目は妊娠糖尿病じゃなかったんですよね?前回の妊娠の際に妊娠糖尿病だと、その後の赤ちゃんの体重にも何か関係あるんですかね?

Fさん:いえ、そんなことないと思うんですが。多分私は臨月くらいから急成長する傾向があるんだと思います。エコーの誤差もあるので正確には分からないですが。

interviewer:大きく生まれてくると、生まれた時からしっかりしていて「完成です!」という感じがしますよね。

Fさん:そうそうそう。貫禄がありました。

楽しみでしょうがなかった無痛分娩当日

interviewer:無痛分娩当日はどのような心境でしたか?

Fさん:楽しみでしょうがなかったです。前日から入院して、内診で子宮口の開き具合を見ます。子宮口の開きが甘そうだなと判断されたらバルーンを入れられるんですが、私の場合は既に子宮口が3〜4cm開いていました。麻酔を入れるのは子宮口が数センチ開いてからです。2人目だから開きやすかったというのもあると思うんですが、私がすごくオススメしている「安産ヨガ」で普段から呼吸法の練習をしていたおかげで結構子宮口が開いたんだと思います。その時点では全く痛くありません。バルーンの処置をされた場合は、シャワーができないのですが、その処置がなかったので普通にシャワーも浴びられたという喜びもありました。そしてお産の当日の朝。点滴針を刺して、分娩室に移動して、チューブに繋がれて、硬膜外麻酔(コウマクガイマスイ)を打ちます。

interviewer:硬膜外麻酔(コウマクガイマスイ)?

Fさん:そうです。背中をくるめて、背骨の硬膜外というところに針を通して、チューブを入れて麻酔をするんですけど、お腹が大きい状態でエビのように丸まらないといけなくてすごく辛いんです。すっごく苦しいんです。それを経てようやく分娩の準備ができたという感じになります。

interviewer:丸まる時は椅子に座った状態で丸まるんですか?

Fさん:いえ、分娩台に横になって丸まります。「もうちょっと!もうちょっと!もうちょっと!(丸まって)」と言われるんですけど「いやいやいや!痛い痛い痛い!!」ってなります(笑)。

interviewer:分娩は何時間かかりましたか?

Fさん:私はとても早くて、9時半に陣痛促進剤を注入開始してから、13時45分に生まれました。なので4時間15分ですね。

interviewer:早いですね!それが母子手帳に書かれる分娩時間になるんですかね?

Fさん:そうです。

interviewer:分娩の痛みはありましたか?

Fさん:ほとんど痛みなしでした。

interviewer:大成功ですね!

Fさん:もちろん全く痛みがないわけではないんですが、生理中より全然痛くない感じです。麻酔も自分でコントロールできるんですよ。先生もほぼ一緒にいてくれますし。他の患者さんの診察もあるので途中抜けたりもしますが、産科の先生と麻酔科の先生、それから助産師さんがいっぱいいました。麻酔科の先生は最初麻酔をしたら出て行って、たまに様子見に来るみたいな感じでした。麻酔は希望すると先生が様子を見ながらちょっと追加してくれます。それとは別に、自分でプッシュすると麻酔を増やす事もできました。上限なく追加できるわけではなくて、30分経ったら注入できるように溜まる仕組みになっています。1回押すとその分がなくなって、また30分経つまで押せないようになります。

interviewer:点滴のような感じですか?

Fさん:そうです。ちゃんとコントロールされた中で、自分でも追加できるという感じでした。

interviewer:痛みはいつ頃から感じましたか?

Fさん:子宮口が既に4cmほど開いていたので、促進剤と麻酔を同時に開始したんですが、それから2時間半くらいしてじわりじわりと痛みを感じ始めました。

interviewer:痛みについては「生理痛より痛くない感じ」とのことですが、具体的にどんな感覚でしたか?

Fさん:赤ちゃんが降りてきて骨盤を広げようとしている感じがあって。右の骨盤のあたりを、内側から赤ちゃんの頭ですごく押されているような。そこから鈍い痛みを感じはじめたので「ちょっと追加しようかな」みたいな感じで麻酔を追加しました。

interviewer:すごいですね。陣痛の痛みが取り払われているからか、その奥にある感覚みたいなのが分かるんでしょうか。赤ちゃんの動きとか。

Fさん:そうですね。

安産ヨガのおかげで、スムーズに子宮口が開き、会陰切開なし。麻酔が切れた後も快適でした。

Fさん提供写真

interviewer:麻酔が切れてからは痛かったですか?

Fさん:痛くありません。どのタイミングで麻酔が切れたのかよく分からないんです。分娩台で2時間休んでから車椅子で部屋まで戻るんですが、車椅子に乗るときに一瞬自力で立てたんです。

interviewer:そんなに早く立てたんですか!それは麻酔が切れていたということなんですかね。

Fさん:そうなのかなという感じがしました。まだ麻酔が効いてると足元がフラフラってなったりするらしいのですが、フラフラしなかったので麻酔は切れてはいたんだと思います。後は麻酔した後って尿意の感覚が鈍くなるんですよ。尿意を感じられるようになるまでには、次の日の朝までかかったと思います。お産の当日は2時間に1回、尿意がなくても時間を決めてトイレに行きました。

interviewer:トイレに行けば自力で出すことはできるという感じなんですね。

Fさん:そうです。勝手に出るみたいな感じなので。

interviewer:麻酔が切れて急に「イテテテテテ!」みたいな感じではないんですね。いつ麻酔が切れたかも分からないくらい普通だったというのが驚きです。会陰切開はせずに済んだと事前に伺っていますが、麻酔が切れた後も痛みがなかったのはそれも関係しているんでしょうか。

Fさん:そうです!麻酔が切れても痛くなかったのは、会陰切開がなかったというのが一番の理由です。

interviewer:無痛分娩は会陰切開や吸引分娩のリスクが高まると言われていますが、どうしてFさんは会陰切開せずに済んだと思いますか?

Fさん:それはもう本当に、先程からちょこちょこ出ている「安産ヨガ」の呼吸法のおかげです。無痛分娩だから安産だと言う事は絶対ありません。無痛分娩は痛みを取るだけだから。赤ちゃんが生まれてくる時には子宮口を広げて骨盤を広げるじゃないですか。安産のためには脱力して、あの自然な流れに身を任せることができるようにしておくというのが本当に大事なんです。

interviewer:安産ヨガが役に立ったんですね!

Fさん:はい。今思えば1人目の出産の時は、ちょっと痛いくらいで体がこわばってしまって、子宮口や骨盤が開くのを自ら妨げていたんだろうなと思います。お産が長引いたのも、それが原因だったのかなと。長引いたし痛かった。ちなみに「久我山病院」では事前に「必要があれば会陰は切りますよ」と言われていて、その通り切られました。1人目の時は会陰切開だけでなく、なかなか赤ちゃんが出てこなくて吸引分娩になって、更に子宮頸管裂傷(しきゅうけいかんれっしょう)にまでなってしまいました。そういうことがあったので、無痛分娩だけでなく、安産ヨガをしっかりやりました。

interviewer:安産ヨガではどういうことをするんですか?

Fさん:安産ヨガの呼吸法というのがあるんですが、本当に毎日やっていました。呼吸をすることで子宮口の周りの筋肉を脱力して広げます。究極、陣痛を感じない、いわゆるゾーンに入ったような感覚までできるそうです。私は無痛分娩なのでそこまでやってませんが、子宮口を広げるというところは成功したかなと思います。

interviewer:すごい!これは貴重なお話ですね。お産の準備の段階で、安産ヨガを通して体と心を整えてお産に挑まれたんですね。麻酔が効いた状態で、赤ちゃんが生まれてくるときの感覚は分かるんですか?どういう風に感じるのでしょうか?

Fさん:「頭が出てきたー!」「体が出てきたー!」「ちゅるんっ!」て(笑)

interviewer:それは分かるんですね。痛みはなくて感覚だけあるような感じですか?

Fさん:最後のイキむところがありますよね。 あれの感覚もわかります。イキみたくなると言うよりは「今イキむタイミングだ」っていうのが分かるんです。痛くないんですが、波が来てるのは分かりました。

interviewer:麻酔が効いた状態でどうやってイキむんですか?

Fさん:分娩台に乗った体勢で、腹筋する感じです。上の筋肉から押し出す感じ。体は動くので、腹筋に力を入れることはできます。

interviewer:分娩中はどんな感じでしたか?

Fさん:分娩中から、先生やスタッフ、助産師さんとずっと喋っていました。「生まれてくる赤ちゃんの名前は何にするの?」っていう話しや、助産師さんの結婚相談まで(笑)。いろんな話しをして爆笑してました。

interviewer:ご主人は立会いされたんですか?

Fさん:コロナということで夫はLINEを使ったビデオ通話で立ち合いました。

interviewer:誰かが携帯を持っててくれるんですか?

Fさん:そうです。生まれる頃になると、手の空いてる助産師さんが集まって来て、みんなでいろんなことをやってくれるんです。携帯を持って見せてくれます。もちろん下半身はちゃんと映らにようにしてくれますよ(笑)。夫はリモートワークで普通に仕事している最中でした。「前回の分娩はあんなに壮絶だったのに、なんでこんなにゲラゲラ笑ってるんだこの人たち」って携帯の向こう側で引いていましたね(笑)。

interviewer:それはビックリするでしょうね(笑)。

Fさん:生まれる瞬間まで撮影してくれて、そこで「じゃあまたね」と言って電話を切りました。助産師さんが赤ちゃんの写真や動画をたくさん撮ってくれました。生まれた瞬間も助産師さん達が「おめでとうございます!」と言ってパチパチパチって拍手してくれてすごかったです。

interviewer:胎盤が出る時は痛かったですか?

Fさん:全然痛くなかったです。胎盤が出てくるのは分かりました。にゅるにゅるにゅるという感じです。

interviewer:分娩から退院までは何日入院しましたか?

Fさん:生まれた日が0日として、5日目で退院しました。5日目にお祝い御前が出るから、それを食べてから退院したらと言われたのを覚えています。

「久我山病院」の魅力

interviewer:久我山病院の良かったところを教えてください。

Fさん:まず、先生が厳しすぎないところです。自分が言われてが嫌な事は強要しません。そして「久我山病院」の1番いいところは、ここまで充実しているのに安いということです。「無痛分娩PRESS」の他の方の記事を見ると分かると思いますが、他と比較しても分娩費用はかなり安い方だと思います。

interviewer:厳しすぎないというのは具体的にはどういう感じですか?

Fさん:実際に他の先生の病院で出産したことがないから分からないんですが、周りの人の話しを聞いていると、けっこう先生が厳しかったりするじゃないですか。「これやっちゃダメ」「あれしちゃダメ」みたいな感じで。そういうことを私の担当の先生は言いませんでした。

interviewer:先生は女性の方でしたか?男性の方でしたか?

Fさん:気さくな女性の先生で、すごく仲良くなりました。まだ産休に入る前の仕事をしている時には「私も仕事しながら食事制限しなさいって言われても無理だったから私も言わないよ。ストレス貯めないのが一番!」と言ってくれました。

「無痛分娩=安産」ではない。+αの事前対策も大事。

Fさん提供写真

interviewer:無痛分娩後の疲れや体力消耗は実際どんな感じでしたか?

Fさん:出産後とは思えないくらい元気でしたが、やっぱり体力は消耗しているし疲労感はありました。出産後の疲れっていうのはやっぱり残っていて。あと、2人目の後陣痛(コウジンツウ)はすごく痛かったです。

interviewer:自然分娩だった1人目の産後と比べて疲れ具合はどうでしたか?

Fさん:単純に比較できないんですよね。1人目の時は産後ハイがあったので、絶対疲れてたはずなんですけど、あまり疲れを感じなかったんです。今回無痛分娩のおかげで冷静だったからか、疲れを感じました。1人目の方が絶対疲れているはずなんですけどね。

interviewer:そうですよね、お1人目は40時間の陣痛だったんですもんね。

Fさん:さらに1人目は会陰切開もしていたので痛かったです。円座が必須でした。

interviewer:産後に体力が通常に戻ったと感じたのはどれぐらいの期間でしたか?

Fさん:2〜3ヶ月くらいですね。

interviewer:無痛分娩をやってみて良かったと思いますか?

Fさん:やってよかったです!オススメです!

Fさんが感じた無痛分娩のメリット・デメリット

interviewer:Fさんが感じた無痛分娩のメリットを教えてください。

Fさん:分娩時の痛みに対する恐怖を感じなくて済むことです。メンタル的なメリットが大きいですね。

interviewer:デメリットは?

Fさん:デメリットは金銭的なところです。他の病院に比べたら安いとはいえ、それでも12万円の出費は高いですよね。

interviewer:それでは最後に、無痛分娩を他の方にオススメしたいと思いますか?

Fさん:はい、オススメします!ただし、無痛分娩だけをオススメするという事はないですね。ストレスにならない程度にですが、ちゃんと食生活や運動に気をつけることが大切です。安産ヨガ、呼吸法の練習もできるのであれば絶対やった方がいいと思います。無痛分娩は痛みを取るだけですから。無痛分娩自体はオススメしますが「無痛分娩=安産保証」ではないので、自分でも安産に向けて普通に産める状態にもっていくというのはしっかりやった方がいいですね。みんな安産をしたいから無痛分娩を選んでいるんでしょうけど、それだけでは安産になりません。だから無痛分娩とセットで安産のための取り組みも一緒にオススメします。

Fさんプロデュースのマタニティブランドをはじめ、インスタやnoteはこちら!

今回インタビューさせていただいたFさんは、マタニティのためのファッションブランドを展開。現在クラウドファウンディングに挑戦中です。
また、インスタやnoteでも出産のこと、ブランドのことなど発信しておりますので、よろしければフォローお願いします!

【クラウドファウンディング】※2022年9月現在、募集は終了しています。
https://camp-fire.jp/projects/459704/preview?token=wj9vey5b

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