横浜市Tさん 夫から見た自然分娩と無痛分娩/みなと赤十字病院
Tさんの妻さんは1人目を自然分娩、2人目を計画無痛分娩でご出産。Tさんはどちらの出産にも立ち会って、その違いに衝撃を受けたそうです。今回は新企画。女性ではなく男性側から見た無痛分娩インタビュー記事です。はたして夫の視点から見て無痛分娩はどうだったのでしょうか。
【基本data】
■name/Tさん
■年齢/40
■お住まいのエリア/神奈川県横浜市
■家族構成/夫+妻+子ども(2人)
■出産施設/みなと赤十字病院
■無痛分娩回数/1回
■出産時支払い費用/自然分娩費用+8万円程度
■無痛分娩実施時期/2017年6月
取材時期:2023年7月
無力感と睡眠不足。1日半〜2日間苦しみ続けた1人目の出産。
interviewer:今回のインタビューは初めての試みです。奥さんが無痛分娩で出産されたという男性へのインタビューとなります。
Tさん:よろしくお願いいたします!
interviewer:ではまず、Tさんが無痛分娩の存在を知ったきっかけを教えてください。
Tさん:はい。奥さんから聞いて、初めて無痛分娩の存在を知りました。
interviewer:奥さんから話を聞いて、無痛分娩に対してどんなイメージを抱きましたか?
Tさん:うーん「普通の出産と比べて、お金がかかる出産なのかな」という風にイメージしていました。
interviewer:なるほど。ざっくりとで大丈夫ですが、通常の出産に比べていくらぐらいお金がかかる印象でしたか?
Tさん:50万円から100万円ぐらいかかるのかなというイメージでした。
interviewer:実際に費用がそこまで高額な病院は一部だけなのですが、初めて無痛分娩を聞いた方はすごく高額なイメージを持たれる方が多いですね。
Tさん:そうですね。実際には自然分娩+8万円でしたが、最初はとにかく50〜100万円を覚悟していました(笑)。
interviewer:お金がかかることに対して、反対の意見や、やめてほしいという気持ちなどはありましたか?
Tさん:それはなかったですね。2人目の出産だったので、無痛分娩という方法があるならお金がかかってもやった方が良いと思いました。というのも、うちは1人目の出産がすごく大変だったんです。出産の立ち会いで妻の大変な姿を目の当たりにしてきたので、あんなに大変な想いをさせるならお金がかかっても無痛分娩が良いと思いました。
interviewer:無痛分娩に関する情報収集などは妻さんがされたのですか?
Tさん:そうですね。
interviewer:Tさんの友達やご家族などで無痛分娩された方はいましたか?
Tさん:当時はボクの周りにはいませんでしたが、妻の友人で何人か無痛分娩経験者の方がいたみたいです。
interviewer:なるほど。妻さんは経験者のご友人からも情報収集したのでしょうか?
Tさん:そうだと思います。
interviewer:先ほど1人目の出産(自然分娩)がすごく大変だったと言われていましたが、その時のお話をお聞かせください。1人目のお子さんのご出産は何年前ですか?
Tさん:2012年ですので12年前ですね。
interviewer:2012年当時、Tさんは何歳でしたか?
Tさん:31歳でした。
interviewer:1人目の出産のエピソードをお聞かせください。
Tさん:うちの妻は大阪出身ですので、出産予定日の1ヶ月ほど前から大阪に里帰りしていました。私は仕事があったので横浜におりまして「いよいよ陣痛が来た」という連絡をもらってから急いで新幹線に飛び乗って大阪に向かいました。
interviewer:横浜と大阪だと新幹線でアクセスしやすいですね。
Tさん:そうなんです。慌てて向かったのですが、大阪の病院に到着しても、まだまだ生まれる気配はありませんでした。ただ病院に入っただけみたいな感じで、分娩室に行くのはまだまだ先といった感じでした。
interviewer:では、到着してからしばらく奥さんの病室で陣痛が進むのを待っていたということですか?
Tさん:そうですね。で、そこから長かったんです。陣痛は始まっているんだけど、なかなか赤ちゃんが降りてこないから、分娩室には行けない。そして陣痛がめちゃくちゃ痛そうなんですよ。これが1日以上続きました。
interviewer:それは大変!
Tさん:そうなんです。僕は陣痛をやわらげるためにテニスボールが良いという話を聞いていたので、2個ぐらい持っていったんです。
interviewer:聞いたことあります。腰の下にテニスボール入れると多少痛みがやわらぐって。
Tさん:それも含め私ができる限りのサポートは色々試したのですが、全く効きませんでした。そして陣痛促進剤だと思うのですが、看護婦さんが定期的に来て薬を打ってくれるんですけど、それでもお産が進まないんです。奥さんもめちゃくちゃ辛そうで。その薬は間を空けて打たないとダメという話だったのですが、奥さんが「もっと打って」「もっと打って」と看護婦さんに怒っていて。それをなだめるのも大変で。
interviewer:かなり壮絶な状態だったのですね。
Tさん:そうですね。ずっとこんな調子で奥さんが苦しみ続けていて、結局トータルで1日半〜2日ぐらいかけてようやく出産しました。
interviewer:当然その間、妻さんはもちろん、Tさんも寝てないということですよね?
Tさん:そうです。
interviewer:それは確かにトラウマになりそうなぐらい大変だったんですね。2人目を迷いなく無痛分娩で産もうと思ったのも納得できます。
Tさん:いま思い返してみても本当に大変でした。
interviewer:その1日半〜2日の中で、他に印象に残っているエピソードはありますか?
Tさん:そういえば、2012年だからロンドンオリンピックの最中だったんですよ。
interviewer:病室のTV等で流れてたんですか?
Tさん:そうです。オリンピックの陸上の試合をウトウトしながら横目で見ていたのを覚えています。妻は気が立っていて、あまりの痛さにブチギレている状態で、気まずいなと思いながら・・・(笑)。
interviewer:そうですよね(笑)。
Tさん:「めちゃくちゃ痛そうだけど、何にも(有効な処置が)できないし、テニスボールも効かないし、一体どうしたら良いんだ!?」という無力感がありましたね。寝ていないので頭もちゃんと働いていなかったと思います。
interviewer:徹夜状態で無力感に包まれながらロンドンオリンピックを見ていたのですね。なんとなく光景が思い浮かんできます。
Tさん:やっぱりこの時の体験があるから、2人目の時はお金がかかっても無痛分娩が良いと思いました。
2人目の出産は、衝撃を受けるほど穏やかでした。
interviewer:壮絶だった1人目の出産が終わってからは、いかがでしたか?
Tさん:1人目の出産が終わった後は奥さんもけっこうスッキリしていて、私もようやくホッとしました。
interviewer:あれだけの壮絶な出産だったら、産後の身体のダメージも大きかったんじゃないですか?
Tさん:私もそう思ったのですが、うちの妻はかなり回復が早かったですね。産んでから4日後ぐらいに病院の中庭でキャッチボールをして遊んだ記憶があります。
interviewer:それは回復早すぎですよ(笑)。妻さんすごすぎる(笑)。看護婦さんとかに止められなかったんですか?
Tさん:特に止められたりはしてないですね(笑)
interviewer:それでは次に2人目の無痛分娩のお話をお聞かせください。
Tさん:2人目のお産は、上の子の面倒も見なきゃいけないので、横浜で出産することにしました。予定日を決めて無痛分娩をする「計画無痛分娩」です。出産の予定日に合わせて大阪のお義母さんもサポートにきてくれました。
interviewer:万全の体制で出産に臨めたのですね。
Tさん:出産当日は夜中の0時くらいに病院に呼ばれて、お義母さんと子どもと一緒に病院に向かいました。それでみんなで分娩室に入って、生まれるのを待つという感じでしたね。
interviewer:夫だけじゃなく、みんなで立ち会いできる病院だったんですね。
Tさん:そうでした。
interviewer:無痛分娩だから1人目の出産の時とはかなり様子が違うと思うのですが、いかがでしたか?
Tさん:1人目の時は妻が痛がっていて、怒り狂っている感じだったのですが、2人目の時は痛みがないので、家族で普通におしゃべりしていました。
interviewer:前回とは180度違ったんですね。
Tさん:はたから見ていても「全然痛くなさそうだな」という印象でした。生まれる直前は多少痛みがあったみたいですが、それでも余裕そうでした。
interviewer:なるほど。
Tさん:本当にふだんのように家族で会話していて「見て見て!そろそろ出てくる」と妻が言ったと思ったら、そのまま「あ、出てきた」みたいな感じで生まれました。
interviewer:スムーズですね。
Tさん:赤ちゃんが出てくる直前も、ちょっと出てきている頭を触って「髪の毛が生えている」みたいなことを笑いながら言ってたのを記憶しています。
interviewer:かなり余裕がありますね。
Tさん:はい。そうして生まれたのがだいたい深夜2時ぐらいだったと思います。
interviewer: では、2人目の出産の当日に関しては、妻さんは終始穏やかな感じだったのでしょうか?
Tさん:そうです。私は「こんな穏やかに出産できるなんて、無痛分娩すごいな!」と衝撃を受けていました。
1人目の自然分娩と2人目の計画無痛分娩を比べてみて。
interviewer:Tさんは自然分娩と計画無痛分娩、異なるスタイルの出産に立ち会われていますが、どのような感想をお持ちですか?
Tさん:一番強く思ったのは「無痛分娩をもっと多くの人に知ってもらいたい」ということです。あと、完全に男性からの意見になっちゃうかもしれないのですが、あえて陣痛を味わう必要はないのかなとも思いました。
interviewer:なるほど。
Tさん:女性は出産だけではなく妊婦生活など、子どもが生まれるまでに大変なことがたくさんあると思うので、出産時の痛みも含めてなるべく女性の負担を減らしてあげたいですね。
interviewer:うんうん。
Tさん:私はやっぱりメリットが大きいなとすごく実感しています。出産はもちろん女性の方が大変ですが、男性側もそれなりに大変です。無痛分娩だと女性だけでなく男性もすごく快適なので、本当にオススメです。
interviewer:たしかにそうですね。
Tさん:2人目の出産の時には、生まれた赤ちゃんをみんなで抱っこしながら写真撮ったり、動画も残ってるし、家族のいい思い出になりました。
interviewer:自然分娩だったらそういった余裕がないかもしれないですね。
Tさん:1人目の時はとても動画なんて撮影できる感じじゃなかった(笑)
interviewer:他にメリットだと感じたことはありますか?
Tさん:計画無痛分娩だったので、仕事のスケジュールが調整しやすかったのが良かったです。1人目の時は、仕事の状況によっては立ち会えないことも覚悟していました。
interviewer:Tさん一家の無痛分娩は、事前にイメージしていた通りでしたでしょうか?
Tさん:そうですね。むしろ事前にイメージしていた以上に良かったですね。妻も私も快適というか。
interviewer:ありがとうございます。それでは最後に、Tさんの男友達で「妻が無痛分娩にしようか迷っている」という方がいたら何とアドバイスしますか?
Tさん:私の場合は自然分娩も無痛分娩も立ち会って良さを実感しているということを伝えた上で「奥さんの負担がめちゃくちゃ軽減される」ということを伝えますね。実際に私の妹が妊娠した時も無痛分娩をオススメしました。
interviewer:あ!そうなんですね!
Tさん:私も妻も「すごく良いよ!」とオススメして、実際に妹は無痛分娩で出産しました。
interviewer:無痛分娩で出産されてからの妹さんの感想はいかがでしたか?
Tさん:妹も義弟もすごく喜んでくれました。
interviewer:それは良かった!Tさん、今回は貴重なお話ありがとうございました!
Tさんはコインロッカーのトータルプロデュース事業と遺品整理・お片付け事業を展開。
Tさんはコインロッカーのトータルプロデュース事業「株式会社CLS」と遺品整理・お片付け事業「ハマリユース」を展開されています。
「株式会社CLS」は全国対応可能。「ハマリユース」は横浜を中心に一都三県で活動されています。Tさんはゴミから価値を見出す“目利き”を得意とされているため、遺品整理やお片付けの際に「お宝」が見つかった際は、全体の費用から「お宝」の代金を差し引いてくれるため、非常に安くできるケースもあるそうです。
ご興味をお持ちの方は是非、下記ホームページにお問合せください。
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