東京都 尾亦めぐみさん 超スムーズ出産→緊急搬送/東京衛生アドベンチスト病院
1人目を和痛分娩で出産したけれど、痛みが全く減らずに死にそうな想いをしたという尾亦さん。2人目の出産は無痛分娩を選び、痛みもなく超スムーズに出産。しかし、出産後に赤ちゃんがまさかの緊急搬送で別の病院へ。急転直下の2人目のご出産についてお話いただきました。
【基本data】
■name/尾亦めぐみさん
■年齢/41
■お住まいのエリア/東京都渋谷区
■家族構成/独身
■出産施設/東京衛生アドベンチスト病院
■無痛分娩回数/1回
■無痛分娩費用/52万円程度(はっきりと憶えていない)
■無痛分娩実施時期/2014年9月
取材時期:2024年6月
※体験談で語られている病院の金額・サービス等に関する情報は、体験者様がご出産当時の記憶によるものです。これらは時期や状況によって変わる可能性があり、現在も同じとは限りません。詳しく知りたい方は病院のホームページ等から最新情報をご確認ください。
1人目は和痛分娩・・・なのに死ぬほど痛かった。
interviewer:まず最初の質問ですが、無痛分娩を知ったきっかけは何ですか?
尾亦めぐみさん:無痛分娩を知ったきっかけは、2010年に長男を産んだ時です。当時は大阪に住んでいたので、大阪の病院で和痛分娩を選びました。色々調べていた時に無痛分娩もあると知り、頭の中に入れておきました。
interviewer:どんな病院で出産されたのですか?
尾亦めぐみさん:大阪でも人気で、ママ友も多く出産した病院でした。和痛分娩を推奨していたので、一度体験してみようと思って和痛分娩で出産しました。
interviewer:その時の痛みの消え具合はどうでしたか?
尾亦めぐみさん:それが全然消えず・・・めちゃくちゃ痛かったです。1人目は2011年の1月中旬に生まれる予定だったのですが、私が年末に風邪をひいてしまって血圧が上がり、病院に行ったら「今日産みましょう」と言われました。
interviewer:急ですね!そんなケースがあるんですね!そこからの流れを教えてください。
尾亦めぐみさん:促進剤をガンガン打たれて急に痛みが来て、強引に陣痛の状態になりました。
interviewer:壮絶ですね。
尾亦めぐみさん:痛くて「殺してくれ」と思うほどでした。
interviewer:和痛の麻酔が全然効かなかったんですね。
尾亦めぐみさん:そうなんです。その時に「もし次に出産するなら絶対最初から無痛分娩にしよう」と決意しました。
interviewer:なるほど。それだけ1人目のご出産が辛かったのですね。
尾亦めぐみさん:そうなんです。だから2人目を妊娠した時には、速攻で無痛分娩ができる病院を探しました。
interviewer:病院探しはどのように行ったのですか?
尾亦めぐみさん:2人目を妊娠した時には東京に住んでいたので、ネットで「東京 無痛分娩」といったワードで検索しました。
interviewer:「東京衛生アドベンチスト病院」を選んだ理由は何ですか?
尾亦めぐみさん:当時の家が杉並区だったので、そこからアクセスが良かったことが大きいです。電車で行けるし、ご飯が美味しいと書いてありました。たしか肉を使わない食事で、ヴィーガンかどうかは忘れましたが、とにかく美味しいと口コミで評判でした。
interviewer:食事の質は重要ですよね。
尾亦めぐみさん:当時の「東京衛生アドベンチスト病院」では入院患者と家族が一緒にデザートビュッフェを楽しめるサービスもあったのも大きかったです。上の子どもが来た際に一緒にお茶したりできる環境があるのはすごく魅力的でした。
interviewer:費用はいくらぐらいでしたか?
尾亦めぐみさん:記憶があまりなくて・・・。家の中も調べたんですが、どこにも記録がなくて。多分、一時金が当時42万円で、持ち出しが10万円程度だったので、おそらく52万円ぐらいだったと思いますが、ごめんなさい、詳しくは覚えていないです。
尾亦めぐみさん:長男を和痛分娩で年末年始に産んだ時は、お正月割り増し料金があって全体で75万円くらいかかりました。大阪エリアでその価格帯なので、東京で同じクオリティだと100万円くらいかかるかもしれません。それを考えると「東京衛生アドベンチスト病院」にして良かったです。
interviewer:なるほど。「東京衛生アドベンチスト病院」ではどのような出産スタイルを選んだのですか?
尾亦めぐみさん:当時、元夫が木曜日しか休みがなかったので、その日に合わせて計画無痛分娩を選びました。
interviewer:それで計画無痛分娩にしたんですね。
尾亦めぐみさん:はい。計画無痛分娩ですので誕生日をこちらが決める感じですね。
interviewer:元夫さんやご両親、義理のご両親は無痛分娩について何か言ってきましたか?
尾亦めぐみさん:私の両親は他界しているので、義理の父しかいなかったんですよ。義理の母は20年前くらいに亡くなっているので、お義父さんだけでした。そんなお義父さんも「めぐちゃんがしたいようにしなさい」という感じでしたね。
interviewer:そうだったのですね。
尾亦めぐみさん:当時は4歳の長男と元夫と義父との同居でした。義父は60代だったということもあり、サポートも期待できない状況だったこともあって無痛分娩を選びました。
超スムーズに出産!しかし、直後に緊急搬送。
interviewer:無痛分娩をするにあたって不安なことや疑問はありましたか?
尾亦めぐみさん:あまりなかったですね。
interviewer:1人目の出産が和痛分娩でも死ぬほど痛かったということで、不信感はなかったですか?無痛分娩でも痛いんじゃないかとか。
尾亦めぐみさん:前回の和痛分娩がすごく痛かったので、今回の無痛分娩では本当に痛くないかどうかを病院の方にきっちりと確認しました。
interviewer:事前に不安要素を確認していたんですね。
尾亦めぐみさん:そうです。そして確認した通り、出産の際は全く痛くなかったです!「1人目の時から無痛分娩にしておけばよかった」とつくづく思いました。
interviewer:全く痛くないというのは、例えば陣痛の痛み(MAXの痛み)が10だとしたら、どのくらいですか?
尾亦めぐみさん:0.5くらいです。
interviewer:なるほど。それはほとんど痛みがないですね。
尾亦めぐみさん:はい、びっくりするぐらい痛みを感じませんでした。
interviewer:計画無痛分娩をした当日の流れを詳しく教えていただけますか?
尾亦めぐみさん:当日は朝に自分でタクシーを呼んで、荷物を持って病院に行きました。長男の幼稚園の送りを元夫に頼んで「ママ先に行ってくるね」と言ってタクシーに乗ったのを憶えています。
interviewer:病院に着いたのは何時くらいでしたか?
尾亦めぐみさん:朝の8時頃だったと思います。
interviewer:病院についてからはいかがでしたか?
尾亦めぐみさん:病院に着いてからは検査があり、お腹に装置をつけて赤ちゃんの心臓の音などを確認してもらったり、ベッドでお腹の収縮状態や子宮口の開きを見てもらっていました。
interviewer:はい。
尾亦めぐみさん:9時か10時には陣痛室で促進剤を投与してもらいました。看護師さんが時々見に来てくれたりして、子宮口が開くのを待ちました。
interviewer:その間は特に大変なことはありませんでしたか?
尾亦めぐみさん:なかったですね。テレビを見たりご飯を食べたりしていました。お腹が収縮する感じはありましたが、全く痛くなくて、ゴロゴロして過ごしていました。
interviewer:そこから生まれるまではスムーズだったのですか?
尾亦めぐみさん:はい。元夫がお昼ぐらいに病院に来て、12時頃にはスタッフさんに「そろそろ産まれそうですね。分娩室に行きましょう」と言われ、分娩室についてからはあっという間に産まれました。
interviewer:めちゃくちゃスムーズに産まれたのですね(笑)。
尾亦めぐみさん:そうなんです(笑)。前回は大変だったので、今回が本当に楽でした。・・・でもその後が大変だったんです。
interviewer:え?
尾亦めぐみさん:生まれてすぐに次男の呼吸が落ちてしまい、救急搬送されました。
interviewer:えぇー!!?
呼吸が落ち、NICU(新生児集中治療室)へ。
尾亦めぐみさん:産んで「やっと落ち着いた」と思った矢先に「赤ちゃんの呼吸が弱い」ということで先生や看護師さんたちがザワザワしはじめ、先生が「搬送するね」と言ってきました。
interviewer:それめちゃくちゃ怖いですね。
尾亦めぐみさん:眼の前の状況に頭がついていってない状態でした。だんだん救急車の音が聞こえてきて、あの時はとにかく不安とショックでいっぱいでしたね。そのまま2人目は新宿の大きな病院に搬送されていきました。
interviewer:うわぁ。。。
尾亦めぐみさん:私は出産直後で動けないので、すぐ元夫に連絡して、2人目が搬送された病院に行ってもらいました。
interviewer:産んで安心したタイミングで急展開ですね。
尾亦めぐみさん:その後、次男は1週間ほど新宿の病院に入院していましたが、結果無事に事なきを得ました。
interviewer:良かった〜!その後はどういう流れだったのですか?
尾亦めぐみさん:まず私はその後、1人で病院で過ごしました。
interviewer:周りが母子だらけという環境で1人で過ごすのはかなり寂しいですよね。
尾亦めぐみさん:すごく孤独でした。他のママたちと赤ちゃんが一緒にいるのに、私だけ1人・・・。そして計画分娩の影響なのか、おっぱいがよく出て、それでさらに切ない気持ちになりました。
interviewer:それは精神的に落ちますね。
尾亦めぐみさん:計画無痛分娩だったので「こちらの都合で早く産んじゃったのが良くなかったのかな?」など、自分を責めましたね。
interviewer:その出産日を選んだのには理由があったのですか?
尾亦めぐみさん:長男の幼稚園の運動会が2週間後にあったからです。2人目の出産を無事に終えて、運動会に何としても参加してあげたいという想いがあって、38週0日で出産をセッティングしたんです。
interviewer:なるほど。色々と考えて落ち込んじゃいますよね。
尾亦めぐみさん:でも長男と元夫が毎日少しでも会いに来てくれたので、気が紛れたのをよく憶えています。
interviewer:それは救いですね。
尾亦めぐみさん:はい。あと無痛分娩だったので体のダメージが少なく、次の日から動くことができたのは幸いでした。おしもの方は痛かったですけど、おっぱいも出たので搾乳して、次の日から病院に持って行くことができました。
interviewer:出産翌日から外出できたんですね!
尾亦めぐみさん:そうなんです。病院から「(搾乳した)おっぱいだけ持って行きましょうか?それともご自身で行かれますか?」と聞かれたので「行きたいです!」と言って次の日から通いました。
interviewer:2人目のお子さんの呼吸が落ちた原因は何だったのですか?
尾亦めぐみさん:はっきりとはわかっていないんですが、多分、羊水を飲んでしまったのかな?特に重い病気があったわけではなくて呼吸が一時的に弱くなっただけだと思います。
interviewer:緊急搬送先では、どうなっていたのかわかりますか?
尾亦めぐみさん:最初はNICU(新生児集中治療室)に入っていました。その後、症状が落ち着き新生児室みたいなところ、緊急度が低い部屋に移動していました。
interviewer:大事にならなくて良かったです。
尾亦めぐみさん:本当に。最初の1日2日は完全保育器で安定するまで待ちましたが、新生児室に移ってからは面会でき、普通に抱っこすることもできました。そして1週間後には問題なく元気になりました。
interviewer:良かったー!
尾亦めぐみさん:9年前のことですが、我ながら細かく覚えているものですね。
interviewer:インパクトの大きい出来事ですからね。
「東京衛生アドベンチスト病院」の良かったところ。
interviewer:「東京衛生アドベンチスト病院」の良かったポイントを教えてください。
尾亦めぐみさん:安心感ですね。1人目の出産は比較的小さい産婦人科だったのですが、「東京衛生アドベンチスト病院」は大きくて、何かあった時に対応してくれそうだという安心感がありました。
interviewer:実際にその恩恵を受けましたしね。
尾亦めぐみさん:まさかの緊急事態が起きましたが、新宿の大きな病院とスムーズな連携が図れたというのは本当に良かったです。
interviewer:ですよね。
尾亦めぐみさん:はい。友達で助産院で産んだ人もいて、助産院もいいなと思ったんですけど、何かあった時のために大きい病院を選んでおいて本当に良かったです。
interviewer:他にはありますか?
尾亦めぐみさん:看護師さんや助産師さんも親切で優しかったです。あと、ご飯が美味しかった。
interviewer:ご飯は重要ですよね。
尾亦めぐみさん:最初の1人目の時の病院はホテルのフルコースみたいなご飯が出てきて、本当にすごかったんです。食事の際にもワインが出てきました。「ワイン飲んでいいんですか!?」って聞いたら、1杯ぐらいならいいですよと先生に言われました。
interviewer:え!?ノンアルコールワインとかじゃなくて、本物のワインなんですね。
尾亦めぐみさん:はい、ワイングラスで1杯出てきました(笑)。
interviewer:それはビックリ!それで「東京衛生アドベンチスト病院」の食事はどうだったのですか?
尾亦めぐみさん:1人目を出産した病院のごはんが美味しすぎてハードルが上がっていたのですが「東京衛生アドベンチスト病院」もすごく美味しかったです。
interviewer:「東京衛生アドベンチスト病院」の食事もフルコースみたいな感じだったのですか?
尾亦めぐみさん:いえいえ。フルコースのような食事とは方向性が違っていて、美味しくてヘルシーな料理でした。
interviewer:なるほど。身体に優しくて美味しい料理だったのですね。
尾亦めぐみさん:そうです。
緊急搬送という危機を乗り越えた後。
interviewer:身体の状態が通常に戻ったと感じたのはどれくらいですか?
尾亦めぐみさん:骨盤が安定せず、骨盤を締めたり整体に行ったりしていたので、本当に通常の状態に戻るまでは2か月ぐらいかかったと思います。でも、産後2週間で息子の運動会に参加した時は楽しむこともできました。
interviewer:先ほどお話されていた長男さんの運動会には参加できたんですね。
尾亦めぐみさん:はい、出産から2週間後に参加しました。そのために生後2週間の赤ちゃんを運動会の間だけ預けるシッターさんを探すのがすごく大変でした。
interviewer:たしかに生後2週間の赤ちゃんだと、なかなか見てもらえる人いなさそうですね。どうやってシッターさんを探したんですか?
尾亦めぐみさん:知り合いの紹介だったと思います。実際にすごくいいシッターさんだったので、その後も何度かお願いしました。
interviewer:ネットで簡単に見つけられる感じではなかったんですね。
尾亦めぐみさん:ネットで検索すると0歳児からというシッターさんも出てきますが、やっぱり心配ですよね。信頼できる方からの紹介の方が安心できます。
interviewer:尾亦さんが感じた無痛分娩のメリットを教えてください。
尾亦めぐみさん:核家族化が進んでいるので、誰しもがサポートを得られる環境ではないと思います。例えば、1か月里帰りして寝てるだけなら別ですが、上の子がいる場合や自分で動かなければならない場合は、無痛分娩の方が絶対にいいと思います。
interviewer:尾亦さんがまさにそのケースですね。
尾亦めぐみさん:産後も身体の痛みが少ないので、1人目の出産後のような全身筋肉痛のような感じはありませんでした。無痛分娩だと歩くのも楽でしたし、家事もできました。里帰り出産ができない方やサポートが少ないケース、また上の子がいる場合には特におすすめです。
interviewer:逆に無痛分娩のデメリットはありますか?
尾亦めぐみさん:デメリットは金額面ですね。費用が追加でかかりますし、できる病院を探すのが大変です。また「痛みに耐えてなんぼ」という考えの人もいるみたいですが、産むのは本人ですので無視するのが一番だと思います。
interviewer:これから無痛分娩を考えている人へのメッセージをお願いします。
尾亦めぐみさん:核家族化が進んでいる背景もあり、産後にサポートしてくれる人がいない環境の方には無痛分娩をオススメいたします。産後はホルモンバランスが崩れて、気持ちが落ち込むこともありますが、身体の痛みがないだけでもだいぶ違います。身体が痛くないと気持ちも落ち着きますし、精神面での回復も早いと思います。
interviewer:本日は貴重なお話ありがとうございました!
尾亦さんは経営者モチベーターとして活動中
尾亦めぐみさんは「経営者モチベーター」として、特に企業の社長や経営者の伴走者として活動しています。自らの起業経験を活かし、社長が相談しづらいことや、誰に相談すべきかわからないことに対して、何でも話せるカウンセラー的な存在です。また、ビジネスチームを作るディレクターとしても活動し、包括的に経営者を支援されています。