【詳しく解説】東京都の無痛分娩の補助・助成について
【速報】東京都では2025年10月より、出産時の痛みを和らげる「無痛分娩」の費用助成制度を開始する方針を明らかにしました。これを受けて「無痛分娩PRESS」では、現時点でわかっている制度の詳細、費用の助成額や対象条件、さらに利用にあたっての注意点について情報を整理しました。
東京都の無痛分娩の補助・助成の概要

東京都では2025年10月より、出産時の痛みを和らげる「無痛分娩」の費用助成制度を開始する方針を明らかにしました。
速報!東京都が無痛分娩助成の受付日を正式に発表しました。
受付開始日:令和7年10月1日(水曜日)
これは全国の都道府県では初めての取り組みとなります。(地方自治体では群馬県下仁田町があります。)
都は25年度予算案に11億円を計上する方針を固めました。出産環境の整備に向けた新たな一歩を踏み出したことが、知事査定を終えた小池百合子知事が報道陣に明らかにしました。都によると来年3月までの半年分で9,500件の助成を見込むとのことです。
この会見で小池知事は、「無痛分娩を希望する女性が、安心して出産できる、環境をつくりたい」と話しました。
東京都の無痛分娩の助成はいつから?
2025年4月12日、東京都は麻酔を使って陣痛を和らげる「無痛分娩」の費用助成制度を10月1日(水)から始めると発表しました。
申請方法は?
2025年4月12日現在、申請方法については、後日東京都から発表される予定です。
東京都の無痛分娩の補助・助成の詳細

都によると、助成対象は都内在住の方で、都内医療機関での無痛分娩を希望される妊婦の方々です。助成の内容は無痛分娩の出産1件あたり最大10万円の助成が受けられます。
助成の対象となる医療機関は、安全管理対策や人員体制など国が定める自主点検表の項目を満たし、都に届け出た病院や診療所。無痛分娩は過去に妊婦の死亡例もあり、ウェブサイトで診療実績や安全管理体制を公開することも義務づけるとのことです。体制づくりのため、急変時の対応研修の関連経費として3千万円を25年度予算案で計上する予定です。
東京都では、希望する方が安心して無痛分娩を選択できるよう、要件を満たした都民の方を対象に、無痛分娩に要した費用を助成します。
東京都の無痛分娩助成の 対象となる方(助成要件)
以下のすべての条件を満たす方が対象です。
項目 | 要件 |
---|---|
出産日 | 令和7年10月1日以降に出産した方 ※ただし、令和7年10月1日以降に無痛分娩を予定していた方が、令和7年9月30日以前に出産した場合、必要書類により確認できれば対象となります。 |
分娩方法 | 硬膜外麻酔または脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔による無痛分娩を受けた方 |
医療機関 | 東京都が指定する「対象医療機関」で出産した方 |
居住地 | 都内自治体で妊娠の届出を行い、母子健康手帳の交付を受け、以後助成金の申請日まで継続して都内に住民登録がある方 |
申請期限 | 出産日の翌日から起算して1年以内(厳守) |
東京都福祉局より引用(https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shussan/mutsubunben/subsidy)
助成対象となる費用
無痛分娩に係る費用として出産した方に請求されたもの硬膜外麻酔の手技や管理費用等、麻酔の薬剤費、無痛分娩に係る一連の医療行為に要した費用。
※助成対象外※
- 室料差額・個室料・食事料等
- 文書料など医療行為に直接関係しない費用
- 保険適用となった費用(例:緊急帝王切開など)
※異常分娩に切り替わった場合でも、切替前に行われた自費徴収分の医療行為が領収書・明細書で確認できれば対象となることがあります。
東京都福祉局より引用(https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shussan/mutsubunben/subsidy)
無痛分娩での出産費用の実態

「無痛分娩PRESS」では、さまざまな体験談を通して、無痛分娩の費用について調査をしてきました。
https://mutsu-press.jp/how-to-judge/
多くの無痛分娩費用が10万〜15万円になるため、今回の東京都の助成は適当な助成になると考えられます。ただ無痛分娩の費用はその設備や病院によって変わるため、実際に問い合わせて、無痛分娩費用について詳しく相談する必要があります。
東京都が無痛分娩の助成に乗り出した背景
東京都が無痛分娩への新たな助成制度を決定し、出産における選択肢の拡大に乗り出した背景には、日本における無痛分娩の出産率の着実な上昇があります。
日本の出産環境は、長年にわたり自然分娩が主流とされてきました。これは日本の医療文化や、出産に対する伝統的な考え方が影響していると考えられます。
近年、無痛分娩を希望する妊婦が増加傾向にあり、2022年のデータでは無痛分娩の割合が約14%に達しています。従来、無痛分娩は「あぶない」「高い」というイメージがありましたが、徐々にその意識に変化が生まれてきました。
しかし、近年では女性のライフスタイルや価値観の多様化に伴い、出産方法に対する考え方も変化してきています。

また2023年の東京都の出生数は 8万6348 人。前年より5.2%下がっており、少子化への歯止めがかかっていない状態にあります。
無痛分娩の助成が始まることによって、注意した方がいいこと

無痛分娩の助成が始まると、多くの病院では無痛分娩のを始める可能性があります。しかし無痛分娩にはリスクがあります。
特に熟練した麻酔科医や無痛分娩の体制が整っていない病院で無痛分娩をすることは、非常に大きなリスクです。
ぜひ以下の記事を読んで、無痛分娩可能な病院の選び方の参考にしていただけたらと思います。
■無痛分娩施設の正しい見分け方
https://mutsu-press.jp/how-to-judge/
■和痛分娩と無痛分娩の違いって何?
https://mutsu-press.jp/3555/
東京都の無痛分娩施設は?
無痛分娩PRESSでは東京都の信頼できる無痛分娩施設を一覧にしております。ただの一覧情報ではなく、無痛分娩施設で見るべき指標も抽出して、掲載しております。東京の無痛分娩施設を探すときはぜひ参考にしてください。
問い合わせ先は?
【東京都無痛分娩費用助成コールセンター】
0120-620-620(平日9時〜17時)
費用助成や対象医療機関に関するお問合せにお答えします。
おわりに

東京都の無痛分娩助成に関しては、今後、手続きの方法、実際の助成の条件など詳細などが、決定すると考えられます。
今後も「東京都の無痛分娩の助成」について、情報が決まり次第情報を発信いたしますので、ぜひ「無痛分娩PRESS」のインスタグラムのフォロー・ブックマークをしていただけたらと思います。
【無痛分娩PRESSインスタグラム】