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2023.04.28
体験談

茨城県 Mさん コロナで出産の1週間前に転院/あびこクリニック

出産予定日の1週間前に病院側の都合で転院を余儀なくされたMさん。後期つわりで思うように動けない中、必死の思いで無痛分娩に対応してくれる転院先をご自身で探されたそうです。お産本番では、想定外にしっかりと陣痛の痛みを経験することに・・・!。そんなMさんの無痛分娩体験談をお伺いしました。

【基本data】

■name/Mさん

■年齢/妻_39 夫_49

■お住まいのエリア/茨城県

■家族構成/夫+妻+子ども(5ヶ月)

■出産施設/あびこクリニック

■無痛分娩回数/1回

■出産費用総額/約20万(基本費用:約54万 無痛分娩費用:約8万円 出産育児一時金:約42万円)

■無痛分娩実施時期/2022年8月

■取材時期:2023年1月

病院側の都合で予定日の1週間前に転院することに!

Mさん提供写真

interviewer:本日はよろしくお願いいたします。

Mさん:よろしくお願いいたします。

interviewer:お住まいはどちらですか?

Mさん:茨城県に住んでいます。

interviewer:お子様はおいくつですか?

Mさん:もうすぐ生後半年になります

interviewer:早速、無痛分娩に関する質問をさせていただければと思います。出産費用は総額約62万円(出産育児一時金除く)とのことですが、そのうち無痛分娩費用はおいくらでしたか?

Mさん:約8万円です。

interviewer:無通分娩を知ったきっかけを教えてください。

Mさん:妊娠した時にはすでに無痛分娩の存在を知っていました。ドラマで見て知ったのか、誰かから聞いて知ったのかは思い出せないのですが、自分が妊娠してから知ったのではなく、なんとなく以前から知っていたという感じです。

interviewer:無通分娩でのお産を決めた理由を教えてください。

Mさん:私、痛みにとても弱いんです(笑)。怪我の痛みだけでなく、頭痛や腹痛の痛みも苦手で。生理痛も丸一日寝込むほどひどかったので、漠然と「自分が出産する時には痛みはできるだけ無くしたい」という風に思っていました。

interviewer:そうなんですね。

Mさん:私より先に妹が自然分娩で出産したのですが、その時に「お姉ちゃんは多分この痛みに耐えられないから、絶対に無痛分娩にした方がいいよ!」と言われたんです。「そこまで言う?」と反発する気持ちもあったのですが(笑)。やはり私のことをよく知っている家族がそう言うのだから「やっぱりそうだよね」と思い、それが無痛分娩をする後押しの1つになったように思います。その時産まれた姪が今小学校一年生ですので、約7年前の話になります。

interviewer:妹さんの影響も大きかったのですね。

Mさん:そうですね。

interviewer:無通分娩についての情報収集はどのようにされましたか?

Mさん:ネットで検索をしました。無痛分娩について調べていると、事故などの心配になるような記事がけっこう出てくるんですよね。 それを読んで少し怖くなり、無痛分娩にするか迷いました。それまでは「痛みが軽減できる」「お産が楽になるかもしれない」という無痛分娩のメリットにしか目が行っていなかったので。

interviewer:なるほど。

Mさん:麻酔の副作用や事故の記事を読んで心配になり、看護師をしている友人に「こういう記事を読んで、今迷っているんだけど・・・」と相談しました。その友人も妊娠後期での出産を控えていたので、お話を聞けて参考になりました。その際にオススメのYoutube動画と「無痛分娩PRESS」も教えてもらったんです。

interviewer:そうだったんですね!

Mさん:「無痛分娩PRESS」で失敗談の記事を読んで「そういうこともあるんだ」と参考にさせていただきました。

interviewer:「無痛分娩PRESS」の記事が参考になったようでしたら嬉しいです。

Mさん:あとは友人がSNSで無痛分娩でお産をしたと投稿していたのを見て、久しぶりに連絡を取りました。「無痛分娩、実際どうだった?」と聞いたらとても詳しく教えてくれて。分娩までの流れなど、とても参考になりました。その友人は麻酔との相性が良くなかったのか嘔吐したとのことで、身近な人の体験談を聞いたことで「やっぱりそういうデメリットもあるよね」と、よりリアルに自分ごととして捉えることができましたね。

interviewer:その他に情報収集はされましたか?

Mさん:初期・後期とつわりがひどくて寝込んでしまって、スマホを見ると気持ちが悪くなってしまうような状態だったので満足にリサーチをすることができず、少し心残りです。

interviewer:つわりの時は普段当たり前にできるようなこともできなくなりますものね。

Mさん:「出産前にもっと勉強しておきたかった」と今となっては思います。

Mさん提供写真

interviewer:「あびこクリニック」を選んだ理由は何ですか?

Mさん:元々お産をする予定の病院があったのですが、予定日の直前で「あびこクリニック」に転院したんです。

interviewer:えぇ!?そんなギリギリに転院したのですか!何があったのですか?

Mさん:お産予定の病院で、先生がコロナになってしまったんです。予定日の約1週間前だったのですが、その病院ではお産ができないと言われてしまいました。

interviewer:それは大変!お産の直前にまさかの事態発生ですね。

Mさん:本当に大変でした。私の病院選びの基準は「無痛分娩ができる」「ご飯が美味しい」「個室」という3点で「これだけは絶対譲れない」と思って色々と探して決めたのが最初の病院だったので。他にも「家から近くて通いやすい」「地元の病院で無痛分娩の実績も多く信頼できる」「無痛分娩をやるかやらないかをお産の直前まで悩める」という条件も揃っていたのでとても残念でした。しかも、もしもの場合の転院先として提携している総合病院では無痛分娩をやっていなかったんです!

interviewer:えぇーっ!

Mさん:更に、大部屋で、ご飯も病院食で味気ないと聞いていたので・・・

interviewer:そんな〜!それでは「絶対に譲れない3つの条件」が全てダメになってしまいますね。

Mさん:無痛分娩に対応している転院先を紹介してもらえないか聞いたのですが難しいと言われてしまいました。それで一度は「しょうがない」と諦めようとしたのですが、やはりどうしてもイヤで。その時に、妊娠中に4Dエコーを撮りに1度だけ行ったことのある「あびこクリニック」を思い出したんです。

interviewer:そこで「あびこクリニック」が候補として浮上したんですね。

Mさん:「あそこならもしかして受け入れてもらえるかもしれない」と思い、問い合わせてみることにしました。 最初は茨城県内で病院を探したので、千葉県にある「あびこクリニック」は候補に入っていませんでした。4Dエコーを撮りに行く際に「あびこクリニック」の存在を知り、無痛分娩に対応しているしご飯も予約していた病院よりも美味しそうだったので「隣の県だけど家からは近いし、こちらの病院も良かったな」と思っていたんです。私の家は千葉県との県境に近く「あびこクリニック」も通える範囲内にあります。

interviewer:候補がすぐに思いついて良かったですね。

Mさん:はい。それで、お産予定だった病院に「あびこクリニック」への転院を相談したら最初はダメだと言われたのですが、自分で交渉をして「あびこクリニック」からOKが出たら紹介状を書いてもらえるかと聞いたら了承してくれました。

interviewer:諦めずに交渉したのですね。すごいです!

Mさん:「あびこクリニック」に問い合わせたところ、状況を考慮してくださって無事に受け入れてもらうことができました。

interviewer:ありがたいですね。

Mさん:本当に良かったです。「あびこクリニック」がダメだったら、他を探す元気はもうなかったので(笑)。

interviewer:予定日の1週間前というと、もういつ生まれてもおかしくないですものね。

Mさん:この話を聞いた時にはめまいがして嘔吐してしまったくらいショックを受けました。

interviewer:つわりで辛いところに、ダブルパンチですね。

Mさん:「あびこクリニック」への電話もなんとか気力を振り絞ってしたという感じでしたので、何箇所も問い合わせをするほどの元気はなく「これで断られたらもう諦めよう」と思っていました。同時に「もし断られたら、総合病院で自然分娩になるんだ」と思って「あぁやっぱり怖いな。無痛分娩で産みたい!」と強く思ったのをきっかけに無痛分娩でお産する気持ちが固まったという感じです。ですので、無事に「あびこクリニック」で受け入れていただけて本当に良かったです。

interviewer:予定日直前に、大変な騒ぎでしたね。でもその出来事が気持ちが固まるきっかけになったのですね。

Mさん: 出産予定日が7月後半で、病院の営業再開日が8月1日ということでタイミングが悪かったですね。8月1日以降にお産になれば予定通り無痛分娩でのお産が叶うのですが、赤ちゃんはいつ生まれてくるか分からないので。病院からは「タイミングよく産まれてくるといいですね」と言われたのですが、私にとっては一生に一度かもしれない大事なことですので、運に任せることはできません。やっぱりちゃんと安心して産みたかったので転院しました。

interviewer:無痛分娩をすることを旦那さんや親御さんには何と伝えましたか?

Mさん:旦那さんには最初「無痛分娩をやりたいと思っている」と軽く伝えましたが、費用については「高いと思われるかな」という気持ちがありその時点では伝えませんでした。「産み方は産む本人が決めるものだから」と少し強気な感じではいきました(笑)。旦那さんは「無痛分娩」という言葉をその時初めて聞いたと言っていましたね。

interviewer:旦那さんのリアクションはどのような感じでしたか?

Mさん:最初は「そうなんだね」という感じで、その後費用を伝えても特に反対はなく「いいよ」と賛成してくれました。旦那さんは私を尊重してくれるとても良い人で、ありがたいです。

interviewer:特に反対はなく、応援してもらえて良かったですね。

Mさん:母は「もし旦那さんに無痛分娩費用について何か言われた時は、私が負担してあげるからね」と言ってくれました。母はどちらかというと昔ながらの価値観があまりない方かもしれません。

interviewer:「痛みを感じてこそ」みたいな価値観ですね。

Mさん:そうです。母は私を出産した時、逆子で帝王切開でのお産だったようです。「私も痛みに耐えてお産したわけではないから」と言っていました。当時も「自然分娩じゃなくて帝王切開だから」という世間の変な価値観みたいなものがあったのかもしれません。それもあってか母は無痛分娩に大賛成で、応援してくれている母の気持ちを感じました。

interviewer:嬉しいですね。無痛分娩に関して、不安なことや疑問はありましたか?

Mさん:病院で無痛分娩の説明会があったのですが、その時に麻酔の処置手順を詳しく教えてもらいました。実際に使用する針やチューブを見せてくれるのですが、私はそれを見てちょっと怖くなってしまって。病院としては「安心してお産できるように」ということで実物を用いて丁寧に説明をしてくださったのですが、私は注射針を見るだけで「あれを刺されるのか」と思いクラっときてしまって(笑)。あとは「背中に管を通した状態で違和感はないのかな?」という点が気になりました。

interviewer:実際に違和感はありましたか?

Mさん:違和感も痛みもありませんでした。特に何も気にならなかったので良かったです。

interviewer:その他に心配なことはありましたか?

Mさん:友人から、身体を丸めた状態で背中に麻酔を打つ際に、我慢しようとしても反射的に「ビクッ」となることがあると聞いたんです。病院の説明では「動くと針を打つ位置がズレてしまう恐れがあるので、絶対に動かないでください」と言われていたので心配になり、検診の際に「反射的に動いてしまった場合でも、しっかり抑えてもらえますか?」と質問をしてしまいました(笑)。

interviewer:自分の意志でコントロールできないものは仕方ないですよね。

Mさん:あとは、ネット検索で知った副作用ですね。体の一部が痺れてしまうことがあるという記事を読んで「後遺症はあるのかな?」となんだか心配になりました。他には吸引分娩になる可能性があるという記事を読んで、赤ちゃんの頭の形は元に戻るのか気になって先生に質問しました。「大きくなっても宇宙人みたいな頭の形のままということはないですから、大丈夫ですよ」とお話してくださって安心しました。痺れについても「麻酔が効きすぎた場合に出る症状で、時間が経てば治ります」とのことでした。

interviewer:先生に直接質問したことで、心配事は事前に解消できた感じでしょうか?

Mさん:そうですね。ネットで見て心配に思ったことは全て先生に確認して不安が解消できました。しかし初めてのことですので、どうしても不安を煽るような情報に目がいってしまいますね。

interviewer:ネットで「無痛分娩」と検索すると事故の記事も出てきますものね。無理もないと思います。

Mさん:そういう事故があったという事実は知識として知っておくことは大切ですが、記事に必要以上に引っ張られないようにしたいとも思います。

interviewer:そうですよね。人的ミスによる事故にも関わらず「無通分娩自体が危険」というイメージが強くなってしまっている気もします。

Mさん:病院でも「無痛分娩の浸透に伴って人的ミスも減っている」と教えていただきました。

想定外!陣痛をしっかりと経験することに。

Mさん提供写真

interviewer:続いて、無痛分娩の当日のお話を伺いたいと思います。事前入院はされましたか?

Mさん:予定日を過ぎて「あと数日様子を見て必要があれば入院しましょう」と言われていたのですが、その後すぐに産まれたので事前入院はしませんでした。

interviewer:自然に陣痛が来てから病院へ行ったのですね。陣痛は何時ごろに来ましたか?

Mさん:夜中の3時に破水して病院に行きました。朝の5時くらいから「ちょっと痛いな」程度の陣痛が始まって、朝の6時には陣痛の間隔が10分になりました。その時の痛みは「うわ〜っ痛〜い!」という感じでしたが、陣痛がおさまっている間は痛みも遠のくのでその間に朝ご飯を食べました。

interviewer:おぉぉ!陣痛の合間にはご飯を食べる余裕があったのですね。

Mさん:麻酔は子宮口が3〜4cmになってから入れるとのことで、それまで陣痛に耐えつつ病室で待機していました。実は事前に調べが足りておらず「あびこクリニック」では「和痛分娩」を採用していると知らずにお産に挑んだんです。「陣痛ってこんなに痛くて長いのか!!」と思いました。無痛分娩のつもりだったのですが、すごく痛かったです(笑)。

interviewer:え〜っ!それは辛い!

Mさん:反省点として「自分は無痛分娩をやりたいのか、和痛分娩をやりたいのかをしっかり決めてから病院を選べばよかった」と思いました。振り返ってみて「あそこまで痛みを我慢したなら、もうそのまま出産までいけたんじゃないか!?」と思ったりもするんですが、骨盤が割れそうな程の痛みで限界も近かったので、あれ以上は耐えられなかったかなとも思います。

interviewer:そうだったんですね。

Mさん:子宮口がまだ開かない状態でお昼ご飯の時間になりました。その日は「あんみつ」がデザートとして出ると聞いて食べたくなり配膳してもらいました(笑)。でもそのタイミングで陣痛が強くなってきて、結局ほとんど食べられず。その後に気持ちが悪くなって少し嘔吐しました。お産が近づくと、嘔吐することはよくあるみたいです。内診してみると子宮口が既に5cm開いていたので「少し我慢しすぎたかな」と思いました。そこから分娩室に移動して、麻酔を入れたのが13時ですので、朝に陣痛がきてから約6時間は「痛い、痛い」と陣痛を経験したという感じです。麻酔を打ったら痛みは感じなくなって、そこからはもう「痛みなし!」です。

interviewer:快適でしたか?

Mさん:快適でした!それまでは陣痛の痛みで「あぁぁぁっ」という感じでしたが、麻酔が効いてからは助産師さんと先生とお喋りできるくらい余裕が出てきました。運よく院長先生に対応していただいたので「口コミ拝見しました。とても評価が高いですよね」というお話もできました(笑)。

interviewer:麻酔を入れてから、出産まではどのような流れでしたか?

Mさん:2回目の麻酔を14時に入れて、14時40分に子宮口が8cmまで開いたので、そこからイキみを開始しました。最初は麻酔が効き過ぎていたのか感覚が分からず上手くイキめなくて、1回麻酔を止めたんです。麻酔を止めてしばらくして、少しだけ感覚が分かるようになりイキむことができました。

interviewer:感覚がなくなりすぎると上手くイキめないことがあるんですね。

Mさん:助産師さんの「吸って〜、吐いて〜」という呼びかけに合わせて呼吸をしながら何度かイキんでいると「赤ちゃんも頑張って頭をくるくる回してますよ〜。上手ですね」と赤ちゃんを褒めてくださって嬉しかったです。最後に少し会陰切開をして、頭がグイッっと出てきて15時53分にとっても可愛い赤ちゃんが産まれてきました。

Mさん提供写真

interviewer:感動の対面ですね!赤ちゃんが出てくる感覚は感じましたか?

Mさん:ハッキリとは感じませんでしたが、硬いものがおまたに挟まっている感覚はありましたね。赤ちゃんが産まれる瞬間は「ドゥルン」という感触がありましたね。

interviewer:これまで様々な無痛分娩体験者の方にインタビューしてきましたが、皆さん産まれる瞬間の表現は「ドゥルン」っておっしゃいますね(笑)。

Mさん:「ドゥルン」です。本当に(笑)。麻酔が効いていて感覚が鈍くなった内ももに、まだ拭かれていない赤ちゃんの足が触れた時は変な感じがしました。自然分娩を経験したことがないのでなんとも言えませんが、とても冷静でお産の様子をハッキリと見ていられたと感じています。「必死で記憶がない」とか「気を失った」という話を聞いていたので、ちゃんと産まれる瞬間を覚えていられて「無痛分娩で良かった」と思いました。産まれたばかりの赤ちゃんの体を拭いてもらう様子もしっかりと覚えています。動画や写真を撮る余裕もありました(笑)。

Mさん提供写真

interviewer:その後はどんな風に過ごされましたか?

Mさん:会陰切開したおまたを縫ってもらったのですが、ちょうどそのタイミングで麻酔が薄れてきました。痛みを感じる程ではありませんでしたが、糸がスッスッと通る感覚がありました。「変な感じがするんですが・・・」と先生に伝えると「麻酔が少し切れてきたんだね。ごめんね」と言いながら縫ってくれて。内心「ちょっと持って〜っ」と思いましたが、耐えられない程ではなかったので、なるべく赤ちゃんに集中しておまたの方向を見ないようにしました(笑)。

interviewer:それはちょっと、怖いですものね。

Mさん:縫合が終わるまで、とにかく感覚を赤ちゃんに集中して(笑)。「赤ちゃん可愛い、可愛い、可愛い!」と頑張って気をそらしている間に無事に終わりました。

interviewer:縫合の処置が終わった後から、麻酔が完全に切れるまでどのくらいかかりましたか?

Mさん:明確には覚えていないのですが、麻酔が切れてズキズキと痛みを感じたという記憶はないですね。会陰が裂けてしまうととても痛いと聞いたことがあるのですが、私の場合は切開して上手に縫っていただいたということもあり痛みがそこまでなかったのかなとも思います。円座クッションを使用したのも出産当日と翌日くらいで、後は普通に座ることができました。おまたの痛みとは別に、後陣痛のお腹の痛みが少しだけあり、産後3〜4日くらいに痛み止めとしてロキソニンを処方していただいて服用しました。

interviewer:産後の体の痛みはそこまで大変だったという感じではなかったのですね。

Mさん:そうですね。それよりも妊娠中に大きなお腹を支えるために負荷がかかって股関節を痛めてしまっていて、その股関節の痛みの方が大変でした。産後も接骨院に通いましたが、今もまだ痛みがあります。

interviewer:それは産後の生活に支障も出ますし辛いですね。

Mさん:そうですね。その痛みがあったので不自由なく動けたわけではないですが、お産については無痛分娩が成功して満足のいくものでした。

interviewer:入院から退院までは何泊しましたか?

Mさん:5泊しました。

interviewer:ちなみにヨガの講師をされているとのことですが、妊娠中は「マタニティヨガ」もされましたか?

Mさん:やりたいと思っていたのですが、あまりに「つわり」がひどかったのでできませんでした。常に吐き気があってなかなか動くことが難しかったのですが「 つわり中でもできる動きはないかな」と横向きの姿勢のまま腕を回して肩をほぐしてみたりはしました(笑)。

interviewer:そんな状況下でもヨガに対する探究心が!さすがプロですね。

Mさん:「つわり」がそこまでひどくなければしっかり体を整えてお産に挑むことができたのにと思います。「股関節の痛みも防げたのではないか」と思わずにはいられないのですが、こればっかりは・・・という感じですね。

interviewer:動きがとれないとなかなかやりようがなさそうですよね。

Mさん:ただ、体が動かせない分、体を横にしていてもできるヨガの呼吸法や瞑想に助けられました。不安になる心を落ち着かせ、よいイメージを作るのに役立ちました。

普段からヨガの呼吸法を練習していたのでお産の時にも呼吸はしっかりとできたと思います。初産の割にとてもスムーズな出産でしたねと担当した助産師さんに言っていただけました。

interviewer:なるほど!呼吸法を知っているだけでも全然違うんですね。

「あびこクリニック」の良いところ

Mさん提供写真

interviewer:「あびこクリニック」は院長先生が優しくて、ご飯がとても美味しかったとのことでしたが、その他にも「ここが良かったよ」という点がありましたら教えてください。

Mさん:「あびこクリニック」は助産師さんが多いんです。20人ほどいると聞いたように思います。助産師さんとの相性も大切なので人数が多ければ気の合う人も探しやすくて良いですよね。私は急な転院だったので助産師さんと関わる回数も限られましたが、最初から通われる方にとってはメリットになるのではないかと思います。お産の時に担当して下さった助産師さんが2人いたのですが、お2人とも話やすくてとても良い方でした。産後に疑問に思うことも気軽に質問できて良かったです。

interviewer:助産師さんとしても、人員が多いと余裕をもって妊産婦さんに接することができるかもしれませんね。

Mさん:そういったことにも繋がりますよね。

interviewer:「あびこクリニック」で記憶に残っているサービスはありますか?

Mさん:院内で受けられるサービスの1つに「足湯」がありました。私はちょうど足の浮腫みが気になっていたのでありがたく利用させていただきました。あと、院内に美容室があってヘアカットもできるんですよ。

interviewer:えぇっ!美容室があるのですか!?

Mさん:そうなんです。カットとシャンプーができて、シャンプーだけお願いすることもできます。ヘアカットやシャンプーのサービスを提供している病院は今増えているみたいですね。産後はなかなか美容室に行けないので、利用者としてはやっぱり嬉しいです。他にもフェイシャルエステを受けられる券と、お祝い膳としてフレンチレストランのコース料理の券をいただきました。

interviewer:無料チケットですか?

Mさん:そうです。希望すれば、入院中に赤ちゃんを預けて最終日にそのチケットを利用してフレンチをいただくこともできるみたいでした。私は全部食べ切れる自信がなくて後日利用することにしましたが、コース料理を食べに行く機会も貴重ですので楽しみです。

interviewer:お祝いのお食事をする間、赤ちゃんを見ていてくれるのですね!

Mさん:近くに親など預けられる人がいなければなかなかできないことですので、ありがたいですよね。

interviewer:本当ですね。

Mさん:「あびこクリニック」ではオンラインサロンもやっているんですよ。離乳職や歯についてなど、育児に関する相談の場を月に1度程オンラインで設けてくれています。誰でも参加可能で私も1度だけ参加しました。そういったイベントについてInstagramで告知したりもしていて、SNSを活用した積極的な発信もいいなと思います。

interviewer:院長先生はお若いとのことで、インターネットを活用した情報発信にも強いのかもしれませんね。

Mさん:そうですね。私の急な転院を受け入れて下さったのも、院長先生のそういった柔軟性があったからかもしれないと思います。

interviewer:他には何かありますか?

Mさん:「あびこクリニック」は小児科・内科・歯科も入っているのでとても便利だと思います。赤ちゃん連れで通うには遠いので私は利用していませんが、近い方にとっては全て1箇所で済むので嬉しいですよね。1ヶ月健診だけお世話になりましたが、先生もとても良い先生でした。

interviewer:先ほどお伺いした「無痛分娩なのか和痛分娩なのかを把握しておけば良かった」ということ以外に、お産を振り返って「もっとこうしておけば良かった」ということはありますか?

Mさん:「無痛分娩=完全に痛みがなくなる訳ではない」と予め理解しておけば良かったと思います。

interviewer:「無痛」という文字のインパクトは大きいですよね。

Mさん:今回インタビューを受けることになり改めて病院から渡された資料を見返したのですが、無痛分娩や和痛分娩について詳しく書かれたものがありました。病院に確認したところ、やはり「無痛」と書くと「完全に痛みがなくなる」と誤解を生む場合があるため詳しく書くようにしているとのことでした。

interviewer:病院側も、誤解が生じないように事前知識として妊婦さんに伝えているのですね。

Mさん:完全に痛みがなくなるようなイメージを持って無痛分娩に挑んだら、想定外に陣痛で苦しい思いをしたため「これで無痛分娩費用がかかるのはちょっと・・・」と思ったという話をネットで読んだことがあります。これと同じような経験をされた方は少なくないのではと思います。

interviewer:たくさんいらっしゃると思います。

Mさん:陣痛の痛みをここまで味わうことになったのは想定外でしたが、今は「陣痛の痛みを途中まで経験できて良かった」と思っています。陣痛の真っ最中は「和痛だとは知らなかったぞ。なんでこんなことに!うぅぅぅぅ」という感じですごく苦しかったのですが(笑)。「壮絶な陣痛の痛み」と「穏やかな無痛分娩」を両方経験できて良かったと今は思っています。

Mさん提供写真

interviewer:しかしMさんは本当に強運ですね!予定日の1週間前に転院を余儀なくされたにも関わらず、条件をしっかりと満たす病院に転院できて本当に良かったですよね。

Mさん:「結果オーライ」ですね。本当に良かったと思います。

interviewer:Mさんが感じた無痛分娩のメリットを教えてください。

Mさん:冷静かつ穏やかな気持ちで、赤ちゃんが産まれてくる過程を見守ることができる点でしょうか。必ずしも痛みに耐えたり、苦しむ必要はなく、無痛分娩という選択肢もあって良いと思います。

interviewer:逆にデメリットだと感じることはありますか?

Mさん:私はデメリットは特にないと思います。人によっては費用がかかることがデメリットだと思う方もいるかもしれませんね。費用に対して納得感を得るためにも「こんなはずではなかった」とならないように、心配なことや疑問に思うことはクリアにしてからお産に挑むことが大切だと思います。

interviewer:もし、また出産することがあったら無痛分娩を選びますか?それとも、次は自然分娩をしてみたいと思いますか?

Mさん:もしそういう機会があったらまた無痛分娩がいいですね。 そしてまた「あびこクリニック」を選びたいと思います。

Mさん提供写真

interviewer:周りの方に無痛分娩をオススメされたことはありますか?

Mさん:私がInstagramで投稿した無痛分娩の体験談を見た知人から「自然分娩を予定していたけど、怖くなってきて」と連絡がありました。その方は、切迫早産で入院した際に、お産で「痛い〜!」と叫んでいる声を聞いてしまったとのことでした。最終的にその友人も無痛分娩でのお産を選択しました。

interviewer:最後に、無通分娩をしようか迷っている方にメッセージお願いいたします。

Mさん:無痛分娩をオススメします(笑)。もしも痛みが怖くて、お産に対して不安な気持ちを持ちながらも我慢して挑むくらいだったら「無痛分娩」という選択肢もいいと思います。「痛みが怖いからお産をしたくない」という話も聞くので、そこまで思いつめるくらいなら無痛分娩で痛みを回避するのも良いのではないでしょうか。

interviewer:素敵なメッセージ、ありがとうございます。

Mさん:よく「痛みを感じないと愛着形成に悪影響がある」というようなことを言われることもありますが、実際に経験してみてそれは本当に関係ないと思います。

interviewer:全く関係ないですよね。

Mさん:出産まで何ヶ月間もお腹にいて、一緒に過ごしている時点で愛着は十分に湧きますし「大事だな」という気持ちが芽生えます。すごく可愛いし、すごく愛おしい。ですので、もしも昔ながらの考えでそう言ったことを言われて気にしている妊婦さんご本人だったり、旦那さんやご家族がいたら、正しい知識を知って「無痛分娩をやりたい」と希望する妊婦さんを応援してあげてほしいです。日本でも無痛分娩に対して理解のある人が増えて欲しいと強く思います。

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